この日、番組では12日に行われた東京大学入学式での東京大学名誉教授の上野千鶴子氏の祝辞を紹介。上野氏はその中で「東京医科大不正入試問題」を切り口に、女子大学生への差別問題に言及。その上で、「あなたたちは頑張れば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れた通り、頑張ってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています」としつつ、「あなたたちの頑張りを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれない人々を貶めるためにではなく、そういう人々を助けるために使ってください」と話した。
これに対してネットからは「後世に残る名スピーチ」「受験戦争に勝ったという万能感を持つ新入生に、弱者は敗者だと切り捨てる思考になる前に、こういう他者の痛みを分かる人になれという話をすることはとても有益」「新入生はいまはこの祝辞の価値は分からないかもしれないけど、4年かけて分かるようになってほしいと思う文だった」といった絶賛の声が集まっていた。
そんな中、番組ではこの祝辞について反響を紹介。コメンテーターとして出演していた元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃も絶賛していたが、そんな中、コメントを求められた木村は全文を読んだ上で、「性差別があるっていうのはその通りだと思う」としつつ、「じゃあ何したらいい? ってことは分からないの、これ」「女性がそれだけ差別されたのなら、どうやって戦うのかというメッセージがない」「弱者が弱者として守られるのがフェミニズムなんですよ。これでは勝てない」と、上野氏の祝辞を酷評。菊間は苦い顔を見せつつ、木村のコメントに「世代間ギャップですよね」とツッコんでいた。
しかし、これについてネットからは、「どうやって戦うのか、それを大学生活で考えて自ら主体的に行動することを上野千鶴子は言ってたんでしょうが…」「こう的外れなことを言う人がいるから上野千鶴子はああいう祝辞を述べたんだろうね」「木村太郎のように正論だと分かってても、はなから受け入れるつもりは無く、無理矢理何か見つけ出して反論する人って社会にたくさんいるよね」といった批判の声が殺到する事態になった。
大反響を呼んだ上野氏の祝辞。それだけに木村の発言に反発が集まってしまったようだ。
記事内の引用について
東京大学公式サイトより https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/index.html