相次ぐピンチに何点入ってもおかしくなかった。前半からミランの速いパス回しとカカのドリブルに苦しんだ。それでも「真ん中を締めて固めていれば大丈夫かなと思っていた」(闘莉王)というように、ゴール前での数的優位を保ち、堅守でなんとかゴールを割らせなかった。
後半も立ち上がりからあわやの連続だった。10分にはセードルフ、12分にはジラルディーノに立て続けにゴール前で決定機をつくられ、シュートの雨あられ。防戦一方の展開を余儀なくされてしまった。
とはいえ、68分間耐えしのいできたが、ついにガマンも限界。後半23分にはカカに左サイドをドリブル突破されクロス。セードルフがダイレクトで左足を振り抜き、大きな1点を献上した。
それでもチャンスがなかったわけではない。後半20分にはゴール前でワシントンがドリブルでDFをかわし、右足でシュート。さらにその直後には負傷した闘莉王に代わって入った山田が左サイドを切り崩してシュートを放ったが、相手GKジダの好セーブでゴールネットを揺らすことはできず。少ないチャンスを決め切れなかった。
ミランの多彩な攻撃に最後まで圧倒された浦和。力負けしたイレブンは「きつかったです。相手のすごさというか、能力というか、そういうのが分かった中で失点しないことが大きかった」(鈴木)「個々の差があった」(都築)と口にするばかりだった。
浦和は16日に日産スタジアムでアフリカ代表のエトワール・サヘルと3位決定戦に臨む。一方、ミランは決勝で南米代表のボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)と世界一の座を争う。
(写真(上)=ガックリうなだれる浦和イレブン)
(写真(下)=浦和の決勝進出の野望を打ち砕いたのはカカ(右)とセードルフだった=13日、神奈川・日産スタジアム)