2・15両国大会で新日本のエース対決を制して初防衛に成功した。
「ドームで新日本のエースは1人でいいって言い出し、一番の強敵に勝って純粋にうれしい。(中邑は)俺がどれだけ強烈なエルボーを打っても、ヒザをどれだけ強く蹴ってもそのたびに立ち上がってきた。やっぱりライバルといわれるだけのことはある。ただ俺は日本のエースに収まっているつもりはないし、世界のトップ、世界のエースになる人物だから負けなかった」
試合後にはリング上で世界のエース、米TNAカート・アングルから挑戦を要求され、4・5両国大会で迎え撃つことになった。
「自分のレスラー人生ですごく大事な試合になると思う。いままで日本のエースとしてだけでなく、世界でも、さらには宇宙でも、と言っていたので、世界最高峰のカートと試合ができるのはうれしい半面、緊張する部分もある。でも、俺なら勝てると思っている。そしてIWGPのベルトが世界のベルトということを改めて証明したい」
世界最高峰レスラーのアングルにはどんな印象を持っているのか。
「カートはどんな相手とでも何分でも試合ができる。本当に精密機械のようだ。俺が昨年、TNAに遠征したときもバックステージでは(他の選手たちから)『マシン』と呼ばれていた。レスラーとして世界最強の選手なのは間違いない。アマレスでオリンピックに出場して金メダルを獲った輝かしい選手と、(自分のように)高校まで野球をやっていた選手が闘う。勝てばまさにジャパニーズ・ドリームでしょう」
ただ、アングルには昨年タッグマッチで敗れている。
「タッグとシングルは違うし、あのときやられちゃった借りを返す。シングルマッチだったらヤバイ試合になりますよ(笑)。カートに勝てば世界の扉も開けてくる。世界各国で防衛戦を行うとか、TNA王座(とのダブルタイトル戦)とか…。カートはオリンピックで頂点に立った4年に1人の逸材ですが、俺は100年に1人の逸材。これがハッタリでも何でもないことを試合で証明しますよ」
アングル戦の先には、すでに5・3福岡大会で、春のG1「ニュージャパンカップ」の覇者とのV3戦が決定済み。わずか1カ月足らずで次の防衛戦に臨まなければならない。
「じゃんじゃん組んでもらって構わない。永田(裕志)さんが作ったIWGP最多防衛記録の10回を超えたいし、20回防衛することを目指す」
1・4東京ドームで全日本プロレス武藤敬司から王座奪還後、4カ月に3度の過酷な防衛ロードが課せられた。新日本のエースは、アングル戦を足がかりに世界進出を見据えている。