6.29(メルボルン・フェスティバルホール大会)でウィル・オスプレイのIWGPジュニアヘビー級王座に挑戦したバレットクラブのロビー・イーグルス。2人は今年の『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.26』(BOSJ)公式戦で対戦。バレットクラブの新メンバー、エル・ファンタズモでイーグルスが勝利を収めたが、イーグルスはこの介入劇に納得せずファンタズモを置いて控室に戻るなど、両者の間には亀裂が発生していた。その後BOSJを制し、6.9大阪城ホール大会でドラゴン・リーを破り、同王座に返り咲いたオスプレイは、初防衛戦の相手にイーグルスを逆指名。今大会での再戦が実現した。
今回もファンタズモがセコンドにつく中、2人はBOSJに続き激闘を繰り広げた。イーグルスはセコンドのファンタズモにトペ・スイシーダを炸裂させクリーンファイトに徹したが、最後はオスプレイがストームブレイカーを決めて初防衛に成功した。試合後、握手を求めたオスプレイに対し、ファンタズモは断った。イーグルスはそんなファンタズモにエルボーを放ち、オスプレイと握手を交わしリングを後にしている。
30日(シドニー・ニューサウスウェールズ大学・ラウンドハウス大会)でイーグルスは、バレットクラブのリーダー、ジェイ・ホワイト、バッドラック・ファレとのトリオで、オカダ・カズチカ、棚橋弘至、オスプレイの本隊&CHAOS最強トリオと対戦した。試合は2夜連続で、イーグルスがオスプレイのストームブレイカーの前に沈んだが、試合後に事件は起きた。
負けた腹いせに、バレットクラブ勢はセコンドの外道とともに最強トリオを襲撃。ジェイはイーグルスにも椅子を渡し攻撃を促すがこれを拒否した。ならば自分がやるとジェイがオスプレイにイスを振りかざすとトラース・キックを放ち、ジェイを排除。オカダ、棚橋も奮起し、リング上を最強トリオとイーグルスが占拠した。ここでイーグルスがバレットクラブから離脱し、オカダ、オスプレイらが所属しているCHAOSに入ることがオスプレイから発表された。
これまで他のユニットから引き抜きを繰り返して勢力を拡大してきたバレットクラブだが、今回のような造反劇は極めて異例。昨年、分裂劇はあったものの今年1月は収束している。『G1クライマックス』にオスプレイはエントリーしているが、イーグルスが来日するかは分からない。ただ、結果的にイーグルスを引き抜いたオスプレイに対して、ジェイをはじめバレットクラブのメンバーは黙っていないだろう。
バレットクラブにとっては報復の夏になるかもしれない。
文・写真 / どら増田