在阪の選手ということもあり、一昨年までは「RIZINに出たい」「RISEに出たい」と自らSNSでアピールしていたが、昨年はRISEから声がかかるようになり、RIZINに関しては「チャンピオンになって実績を積んでから」というスタンスに変えている。それほど2019年に得た収獲が大きく、自信になった証である。
“神童”那須川天心と同世代とあってまだ若い原口は、同じく“天心世代”の“令和のマッチ”鈴木真彦とともに、天心に続くスター候補として期待されている。両選手とも在阪とあって、これまでなかなかチャンスに恵まれなかったが、昨年のRISEワールドシリーズで結果を残したことにより、RISEは今年一発目となる1.13東京・後楽園ホール大会で2人にタイトルマッチを用意した。バンタム級王者の鈴木は良星と防衛戦を、原口は秀樹と“ヴァンパイア・プリンス”白鳥大珠が返上したRISEライト級王座決定戦を行う。秀樹は白鳥をあと一歩というところで、自らのスネをカットしてしまい白鳥の王座戴冠を許したが、白鳥は初防衛戦の相手として秀樹を指名していた。この試合に勝てば白鳥が出場するワールドトーナメントに出場出来るとあって、秀樹はチャンピオンとして白鳥の前に再び立ちリベンジしたいところ。
しかし、それを良しとしない男が原口である。原口は「ベルトも白鳥の首も全部獲る」とスター街道をばく進するためにも、タイトル奪取とトーナメント出場は不可欠と考えている。白鳥が大晦日のRIZINで対戦した元K-1ファイターの大雅とは、一昨年9月の『RIZIN.13』埼玉・さいたまスーパーアリーナ大会で対戦しており、引き分けながら、判定では1-0で大雅を上回る評価だった。あの頃よりも確実に進化しているだけに、秀樹戦の先には白鳥戦、そして世界一の称号を胸にRIZIN再出陣を見据えているのは間違いない。
日本のライト級戦線を白鳥とともに原口が引っ張っていけば、2020年は新時代のムーブメントが起こるだろう。
(どら増田)