マグドナルドは1ドル以下(スモール)、ダンキンドーナッツは1ドルちょっと。この2つだけを比べればマックの方が上。スタバの1ドル75はすでに高くなくなっているのだ。
バリスタという、コーヒーのソムリエみたいな人がいるという触れ込みのチェルシー地区の外れのコーヒーショップではガテマランが3ドルした。これは美味しいに違いないと思ったが外れ。日本でブルーマウンテンを飲む筆者が、それに近い味、と言ったらこれを推薦されたのだが期待外れだった。
デリという小さなスーパーのようなところで1ドル程度で買えるコーヒーも大体まずい。中には飲めた代物ではない、という薄い物まである。途中からどこが美味しいか、ではなく、どこが一番まずくないか、というコンテストに変わってしまった。
忌々しかったのは、ジャンクション・ブルバードというヒスパニック系住民しかいないようなクイーンズの駅に間違って降りた時に入ったメキシコ料理店。
タコスも不味かったが、こんな場末でコロナビールが5ドルもするのもひどいが(マンハッタンとほぼ同じ料金)、それよりも2ドルのコーヒーの不味い事と言ったらなかった。英語も通じず、TVがスペイン語放送なので英語放送にしてくれないか、と頼んだらスペイン語のアクション映画に切り替えられてしまった。
結局滞在先の近所の中国系コーヒーショップの90セントのコーヒーが一番不味くない事がわかり、もっぱらそこを利用している。もちろんスタバのようにインターネットは使えないし、愛想も良くない。
「セーフ・ベット(安全な賭け)」としてはやはりスターバクスに軍配が上がる。トイレも使えるし、待ち合わせにも便利。インターネットも使える。
ニューヨークで美味しいコーヒーを飲もうなどという甘い考えは捨てた方がいいようだ。(セリー真坂)