アニメ、コミックともに30カ国以上の国で親しまれるようになり、いつの間にか『ドラゴンボール』の経済効果は3000億円を超えるまでになっていた。新たな章がスタートすれば、関連商品は飛ぶように売れる。『ドラゴンボール』は多くの企業の“打ち出の小槌”となり、日本経済に多大なる影響を与えたのだ。
しかしそうなると、もう作者の一存で物語をどうこうすることはできない。「連載が終われば日本の景気が悪化してしまう」と恐れていた企業が、連載終了を許さなかったのである。最終回を迎えるにあたっては各社のトップ級が集まり、会議が行われたとまで噂されたほどだ。
だが、この状況は作品にとってはあまり喜ばしくないものだった。延々と話を長引かせたため、似たようなバトルが続き、内容がダレてきたのである。のちに作者本人が「二代目ピッコロが倒れたところで終わりたかった」と話し、担当編集者さえも「フリーザ編で終わらせておけば良かった」とコボす結果となってしまったのだ。
雑誌連載が終了した今日でさえも新作やスピンオフが生み出され、いまだ『ドラゴンボール』は日本経済に大きく貢献している。日本を世界一の漫画大国に押し上げたといっても過言ではない作品だが、作者と編集者は人気ぶりに頭を悩ませてでいたかも!?