よみうりランドへは京王よみうりランド駅からゴンドラで向かうのが一般的なルートだ。ゴンドラでゆったりと空の旅を楽しみながら遊園地へ行くのはとても楽しい。外を見ると読売ジャイアンツの球場や巨大なジェットコースターが見える。
しばしゆったりと上空の旅を楽しんでいると、いきなり目の前に不思議な白い建物が見えたりする…。
な、なんだあれは!?
実はコレ、釈迦の髪の毛が納められている仏殿「仏舎利」なのだ。仏舎利とは釈迦の遺骨や遺灰を奉納してある建物の事で、釈迦の髪の毛が納められている仏舎利は日本ではよみうりランドにしかないのだという。
この仏舎利がある敷地にはよみうりランドの中にある「聖地公園」から行く事が出来る。ちなみに公園への入口はアシカショーの行われている建物の脇にある。うーむ。なんとも地味な所にあるが、この隠れ具合が秘伝スポットっぽくて素敵だ。
聖地公園に入るとまずその広さに驚く。しかも明確な道案内はないし、地面には干からびたヘビが死んでいたりと、遊園地にしては妙にデンジャラスな場所だ。都内の遊園地でここまで寂れた場所も珍しいだろう。
聖地公園内でいきなり目に付くのは「時の塔」と呼ばれる巨大なオブジェ。これは、読売新聞の創刊115周年を記念して平成元年に建てられたもの。ここからは球場の模様がチラッと見えたりする野球好きには何気に見逃せないスポットである。
さて、時の塔を背にして歩くと聖門が見える。この先が、仏舎利への入り口となる。この仏舎利の正式名称は「釈迦如来像」といい、昭和39年にスリランカ政府から当時の読売新聞社社主である正力松太郎氏にプレゼントされたものである。
聖地公園内に飾られている数々の仏像や寺院は正力松太郎氏コレクションのものも多く、正力氏の功績や人柄がうかがい知れる。
また、聖地公園には釈迦如来像以外にも弘法大使・空海や親鸞聖人の仏像、はたまたペルー政府から寄贈された石像が展示していたりと、歴史好きや寺院好きにはたまらないスポットだと思う。
友人とワイワイガヤガヤと訪れるのにはオススメしないが、遊園地で不思議な気分に浸りたい、軽いピクニックをしたい人は一度足を延ばしてみるのもいいだろう。
意外と周りの音はよく聞こえるので(ジェットコースターの絶叫やプリキュアショーの歓声)その点だけはご覚悟を…。まあ、それもカオスっぽくておもしろいんですが(笑)
(昭和ロマン探求家・穂積昭雪(カラスヤサトシファンの24歳) 山口敏太郎事務所)
【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou