『八尺様』は若い女性の妖怪なのだが、その名の通り身長が八尺、約2〜3メートルはあるかという天をつくような大女。この女は奇妙な呪文とも鳴き声ともつかない声を発し、気に入った若い男に目を付けて追い回し、いずれはとり殺してしまうと伝えられている。
一種の憑き物というか、祟り神のような性格を持った妖怪で、普段は祠などに厳重に封印されているのだが、何らかの要因で封印が解かれた場合若い男性を襲いだすという。『八尺様』に一度魅入られると、なかなかその呪縛を解く事は出来ないとされており、徳の高い僧侶らによる加護や、村に伝わる大がかりな儀式を行う必要があると言われている。
民俗学的に興味深い妖怪『八尺様』だが、服装が近代的であったり、インターネットの発達した近年になって囁かれ始めた事から、ごく最近創作された物ではないか、との説も上がっていた。
しかし、その説を覆すような写真がオカルト研究家、山口敏太郎のもとに送られてきたのである。
この写真を見て頂きたい。やや解像度の悪い夜道の写真だが、男性の横に異様に縦に長い女性? の姿が写っている事が解る。立ち位置から男性の後ろに立っているのは明らかなのだが、その割に男性を超えるぐらいに身の丈が大きいのが気になる。頭は異様に小さいのか、それとも白い何かを被っているのか解らない。また、黒いロングコートないしはロングドレスをまとっているような格好をしている。
これらの特徴は、都市伝説の『八尺様』の目撃証言の一つと合致している。それでは、この男性は『八尺様』に魅入られてしまった男性なのだろうか。それとも、まだ獲物として見られていないのか。そもそも、この不気味な人影は『八尺様』のものなのか…。
果たして、真相はいかに?
(山口敏太郎事務所)