『レッスルマニア34』
▽9日(日本時間) ニューオリンズ メルセデス・ベンツ・スーパードーム
観衆 78,133人(超満員札止め)
▼時間無制限1本勝負
カート・アングル&○ロンダ・ラウジー(20分35秒 腕ひしぎ逆十字固め)トリプルH&ステファニー・マクマホン●
世界最大のプロレス団体WWEは、日本時間9日にメルセデス・ベンツ・スーパードームで『レッスルマニア34』を開催。この大舞台に元北京五輪柔道女子銀メダリストで、UFCファイターの顔も持つロンダ・ラウジーが登場した。WWEと契約を交わして迎えた初戦、ラウジーはカート・アングルと「オリンピックメダリストタッグ」を組んだ。2人はビンス・マクマホン代表から、現場監督としての権力を与えられた実娘、ステファニー・マクマホンと、マクマホンの娘婿、トリプルHと対戦した。
ラウジーはステファニーに柔道殺法の腕十字固めを決めて自身のWWEデビュー戦を飾った。絶対権力者との遺恨戦でデビューを飾ったロンダは「メダリストタッグ」で7万人超のファンを魅了した。
この抗争は日本のファンの間で、レスリングの伊調馨選手と日本レスリング協会の栄和人前強化部長との「パワハラ騒動」と重ねて見る向きが多く、SNSでも非常に盛り上がっていた。伊調選手と栄氏の「抗争」を耳にした人の中には「リングやアマレスマットで決着を付けたら?」という声も飛び出していたのには驚いた。しかし偶然のタイミングとはいえ、これからの活動に対して妨害を与えようとするマクマホン夫妻に対し、リング上でメダリストコンビが成敗した場面は痛快だった。
元プロレスラーの馳浩アマレス協会副会長あたりが日本でも同様の試合を画策したら最高に面白いのだが…。
実力的には申し分がないロンダには、レッスルマニアでシャーロット・フレアーに敗れた日本人スーパースター、アスカが興味を示している。マクマホン夫妻の「パワハラ」がこれで終わったとは考えがたいところも、日本のアマレス事情と似ている。皮肉なものだ。
日米ともに今後の行方が注目される。
文・どら増田
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