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11年前の舞台が映画化 芥川賞作家・又吉の原点とは?

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又吉直樹

 小説『火花』(文藝春秋)で芥川賞を受賞したピースの又吉直樹が、2007年に脚本を書いた舞台「凛」が映画化されることがわかった。学校を舞台とした青春サスペンスである。作家又吉の原点といえる作品であるが、そもそも彼はどのような来歴で、ものを書くようになったのだろうか。

 「ピースがブレイクするのは、2010年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)の決勝に進出し4位となり、爪痕を残して以降ですね。それまでは知る人ぞ知るコンビといった存在でした。それ以前からも又吉は読書家キャラで知られており、太宰治をしたってゆかりのある東京都三鷹市に住んでいたこともあります。住んでいた築60年の古いアパートが、かつて太宰が住んでいた住所だったといった偶然もあります」(放送作家)

 そんな又吉が文章を書くきかっけは、デビュー2年目の2002年に訪れる。

 「吉本興業の広報誌だった『マンスリーよしもと』でコラムを書いたことがきっかけのようですね。もちろん、新人の若手芸人のためノーギャラです。そこで、又吉は意外に文章が書けると認知されるようになり、吉本に来る小さな文章仕事はすべて彼に回ってきたようです。もちろん、それがまとまった収入につながるわけではありませんが、勉強の場にはなったでしょう。やがて今回映画化される2007年の『凛』を皮切りに、いくつかの脚本を手がけるようになります。さらに、せきしろと『自由律俳句集』シリーズを刊行するほか、俳人の堀本裕樹と文芸誌で連載を持つなど、当初は小説より俳句の人といったイメージでしたね」(前出・同)

 又吉は小説デビュー作『火花』が話題となり、芥川賞につながる。それまでには長い文章修行の時期があったともいえるだろう。

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