06年に放送されたドラマ『結婚できない男』の続編にあたる本作。偏屈で皮肉屋な独身建築家・桑野信介(阿部寛)の日常が描かれている。第1話は、自身の誹謗中傷が書かれたブログに悩んだ桑野が、近所で弁護士事務所を構える吉山まどか(吉田羊)に相談に行くというストーリー。さらに、マンションの隣の部屋には謎の女性(深川麻衣)が引っ越してきて――という展開となった。
2ケタ視聴率というなかなかの高視聴率での滑り出しとなったが、作品ファンからはある不信の声が聞かれたという。
「前作のラストでは、桑野が女医の夏美(夏川結衣)と恋人になったことが匂わされていたものの、今作では夏川は出演せず。第1話の中で桑野と夏美が別れ、夏美がお金持ちと結婚したことが明らかになりました。また、桑野の隣人でパグを飼っていたみちる(国仲涼子)の出演もなく、代わりに弁護士役の吉田羊と隣人の謎の女性役で元乃木坂46の深川麻衣が投入されました。しかし、夏川と国仲が醸し出す明るさが失われ、新キャストも今のところはさほどぱっとせず。吉田に至っては、桑野に嫌味を言われて怒りつつも、笑顔で皮肉を返すという夏美の特徴をトレースしたような演技が見られ、放送後、視聴者からは『前のほうが面白かった…』『吉田羊が夏川結衣に寄せようと演技してるところも違和感ある』『桑野と夏美の掛け合いが見たかったのに』などの声が聞かれてしまいました」(ドラマライター)
また、作品の“悲壮感”も指摘された。
「前作では40歳で、まさに独身貴族だった桑野ですが、本作では53歳に。相変わらず独身生活を満喫してはいましたが、桑野が出席したシンポジウムの講演では老後に言及し、『バリアフリーの家を作っていきたい』と話した一幕も。このため、ネットからは『悲壮感しかないな…』『老後とかリアルな話出すと面白みが半減してしまう』という苦言も寄せられてしまいました」(同)
前作が名作ドラマだっただけに、なかなか高いハードルを越えることはできないようだ――。