興味深かったのは、2コーナーから3コーナーの間で見せたM.デムーロ騎手の手綱さばき。コディーノとエピファネイアに並びかけるも、位置取りを下げる。ここからコディーノとエピファネイアは並ばれたことで行きたがってしまった。この一連の動きはM.デムーロ騎手がコディーノとエピファネイアには気性に難があることを見越してとったアクションだとしたら、騎手というのは実に深い世界である。
レース後、M.デムーロ騎手はダービーは弟、C.デムーロ騎手に任せると明言。C.デムーロ騎手は既にスプリングSでロゴタイプにも騎乗済。そのスプリングSでは兄から「良いポジションにいれば問題ない」と助言を生かし完勝。既に兄弟間のコミュニケーションで成功しているところを踏まえると次走のダービーで「乗り代わりで勝てるほどダービーは甘くない」と決めつけない方がいいかもしれない。また、C.デムーロ騎手はスプリングS後に「2400mでも大丈夫」と話しており、更なる距離延長への壁はなさそうだ。鞍上の兄弟リレーでロゴタイプはクラシック2冠を達成できるか注目だ。
〈プロフィール〉近藤雄亮:キャリア3年目の若手放送作家。売れっ子作家ではないため安定した生活をするには競馬の成績がカギ。昨年度のおこづかい馬券の成績は回収率137%、プラス収支をキープ。Twitterのアカウントは「@minoru1202」。※出馬表などのデータは、必ずJRA公式発表のものと照合し確認してください。