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「軍事マニア百科」恐るべきAWACS(空中警戒管制機)の性能

 中国建国60周年の軍事パレードはすごかった。何がすごかったって、21年連続で2けたの伸びを記録した軍事費を背景とする最新兵器を次々とお披露目したこと。なかでも世界各国から注目を浴びたのは、AWACS(エーワックス=空中警戒管制機)の「KJ2000」だ。

 AWACSとは、空中目標をレーダーにより探知・分析し、航空管制や指揮を執る軍用航空機。戦闘時には“空の司令塔”となる。近代化を目指す各国空軍にとって、どんな高性能戦闘機よりも重要な機体なのだ。しかし、ハイテク電子装置を満載しているため軍用機の中でも最も高価で、配備できる国は限られているのが実情だ。
 一部情報では、「KJ2000」は半径400キロ以内の60から100の目標を探知するという。2008年5月に発生した四川大地震では災害地域上空に派遣され、救助用航空機の管制と無線中継局としての役割を果たした。また同年8月の北京五輪ではテロ防止のため、上空で情報集約と指揮コントロールを行っている。すでに“実戦”で使用されているのだ。

 もちろん日本の航空自衛隊にもAWACSが配備されている。ボーイング製の「E767」だ。探知範囲は3機で日本列島の全域がカバーできる性能。決して引けを取るものではない。
 しかし、事情通は「今まで日本は数では劣るが、AWACSとの連携という“質”で中国よりも高い軍事力を持っているといわれてきました。しかし、中国もAWACSを運用すると差はなくなりつつあると考えられますね」と分析する。
 AWACSの性能が向上すれば、いち早く敵機を発見し攻撃することが可能になり、軍事上優位に立つことができる。戦闘機以上に、AWACSの性能向上を考える時代に突入した。

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