「予選落ちが続いてマスコミへの露出も少なくなっていますが、それでも広告塔としての価値は下がっていません。今季初戦の東建ホームメイト杯では第3ラウンドまで首位。結果は5位に終わりましたがスポーツ紙の多くが派手に取り上げてくれて、スポンサーになっている企業にはこの一戦だけでも宣伝効果はかなりのものでした」(某広告代理店関係者)
松下電器、コカコーラ、ヨネックスなど、大手企業と総額約22億円のスポンサー契約を結んでいる石川遼。4戦連続予選落ちで、スポンサーはがっかりかと思いきや、まるで余裕らしいのだ。
「これまでの露出度を考慮すると、もう十分、契約金に見合う宣伝効果はあったとみていい。この先、何試合かでも予選通過してくれるようなら御の字でしょう」(同)
同じ広告塔でも北京五輪に出られなかった女子マラソンの高橋尚子や米女子プロゴルフでパッとした結果が出ていない宮里藍、上田桃子らに比べると、まだまだ価値が上がる余地は残されている。
プロとはいっても、まだ16歳の高校1年生。周囲の期待が大きい分、本人にかかるプレッシャーは計り知れないが、1試合でも優勝争いに絡んだけでも立派といえる。
「今の男子プロゴルフの人気が石川におんぶに抱っこなのは、選手を含むゴルフ関係者なら誰でも知っている。だから、石川に予選を通過してほしいと願っているのは、ファンより選手のほうかもしれない」(フリーのスポーツジャーナリスト)
次戦は三菱ダイヤモンド杯から2週後、6月19日に開幕するミズノよみうり戦。
「師匠代わりになっている尾崎将司から『1人で黙って練習したほうがいい』とアドバイスされて、学校に通いながら、放課後は練習漬けだといいます。精神的にもリフレッシュできるでしょう」(前出・スポーツジャーナリスト)
予選落ちしても笑顔で、「攻める(ゴルフの)スタイルを変えるつもりはありません」「気持ちを引きずってもいいことはない」など、常に前向きな石川。頑張れとエールを送りたい。