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破産法申請「ドジャース再建のキーマン」は黒田だ!

 メジャースカウトの熱視線がドジャース・黒田博樹(36)に向けられている。ロサンゼルス・ドジャースが経営破綻し、破産法を申請した経緯は繰り返すまでもないだろう。
 「負債を減らすため、黒田を他球団に売る(金銭トレード等で)という情報が交錯しています。黒田クラスの投手が獲れるとなれば、動かない球団はありません。とくに優勝を争っているチームは…」(米メディア陣の1人)

 米報道によれば、ドジャースの負債額は4億3300万ドル(約350億円)。その原因はオーナーの怠慢経営とされ、これにさらに輪をかけたのがオーナー夫妻の離婚。“それなりの慰謝料”が必要となり、所属選手にも莫大な年俸未払い金が生じたという。
 そこで、手っ取り早く負債を減らす方法として浮上してきたのが、『黒田放出』である。
 マニー・ラミレス外野手が今季途中で引退してしまったため、チーム最高年俸選手は黒田になった。黒田は勝ち星こそ恵まれないが、先発投手としての安定感はバツグンで、ローテーションには欠かせない存在である。
 昨季31試合に先発し、うち21試合がQS(クオリティ・スタート/6回3失点以内)、WHIP1.16(1イニングあたりに許した走者の数)はチームトップ、与四球率2.20はリーグ5位。獲得できるのなら、是が非でも欲しい投手である。

 「黒田は1年契約でチームに残りました。広島帰還はロスでも既成路線のように伝えられており、その一方で、再度、残留交渉を行うべきとの声も同じくらい聞かれますが…」(現地特派員の1人)
 黒田の年俸は1200万ドル(約9億6000万円)。古巣帰還を前提にした期限付きの残留なのだから、未練がましく引き止めても仕方ないのかもしれない。おそらく、後半戦を他球団で過ごしたところで、黒田の広島帰還の思いは分からないだろう。「それだったら、チーム経営のため放出した方が良い」というわけだ。

 7月1日(現地時間)、エンゼルス戦に先発した黒田は「7回被安打3無失点」に抑え、6勝目を挙げた。好投しても報われない投球の連続に「(心が)折れそうになった」とも試合後に語っていたが、同日の熱投に「黒田を残すべき」という声と「黒田だからこそ高く売れる」なる放出推進論の両方が強くなった。
 「破産法の申請以来、チームは暗いムードに包まれていました。この日の黒田を見て、他ナインも表情が変わってきました」(前出・現地特派員)
 黒田の熱投に士気が再び高まってきた。こういう選手はなかなか出現しないのだが…。
 同日のピッチングを見て、改めて「黒田が欲しい」と話す他球団のスカウトも現れたそうだ。残留か、負債減額のための放出か…。黒田の周辺が騒がしくなってきた。(スポーツライター・飯山満)

※黒田の2010年の成績は大リーグ機構公式HPを参考にしました。大リーグ関連のカタカナ表記は月刊メジャー・リーグ(ベースボール・マガジン社刊)を参考にしました。

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