ところで、そんな『世紀末オカルト学院』に先駆けること19年前、1991年に公開されたある日本映画で、ムー編集部が大活躍する映画が公開されていたことを皆さんはご存知でしょうか?
その映画こそ、『ゴジラvsキングギドラ』! 日本が世界に誇る映画シリーズである、ゴジラ映画の第18作目であります。
この映画の主人公、寺沢健一郎は作家(ノンフィクションライター)であり、過去にムー編集部から出版された超能力の本が大売れしてマイホームも建てたという設定であり、本作では怪獣ゴジラの正体についてある仮説を立て、その仮説の実証のために行動することになります。寺沢の恋人はムー編集部で働いている女性で、ゴジラ誕生の謎を追いかける寺沢を、彼女もサポートすることになります。
そんなある意味、「ゴジラvsムー編集部」な要素もある(?)本作は、UFO番組でお馴染みの矢追純一さんも出演したり、有名なUMA写真であるニューネッシーの写真も登場したりと、遊び心いっぱいの演出で楽しませてくれます。
考えてみれば、巨大な怪獣が暴れまわり、時には宇宙人やUFO、超能力者や超古代文明などが登場することだってある怪獣映画の世界は、オカルトとは相性がよいはず。
最近では、2004年に公開された『ゴジラ FINAL WARS』の中で、X星人という宇宙人が登場した後に、テレビ朝日系の人気番組『ビートたけしのTVタックル 超常現象SP』などでお馴染みの、超常現象否定派の早稲田大学教授・大槻義彦さんと、超常現象肯定派である「たま出版」の韮澤潤一郎さんが激論を繰り広げるというシーンがありました。
映画の中では実際に空飛ぶ円盤から宇宙人が現れてしまっているため、大槻教授の方が分が悪い感じで激論が行われてしまうという、遊び心満載のシーンでした。
そういえば、かつて東宝ではゴジラ映画のストーリーを一般公募したことがある(この一般公募で採用されたのが、ゴジラ映画第17作目である『ゴジラvsビオランテ』の原作である)のですが、超常現象研究家であり漫画家でもある飛鳥昭雄さんも、この企画に作品を投稿していて見事、準佳作に選ばれています。飛鳥昭雄・作のゴジラがどのようなものだったのか、気になっているファンも多いことでしょう(映像化が無理なら、書籍などで全容を知りたい!)。
現在、国産のゴジラ映画シリーズの製作は休止中となっていますが、再びゴジラが復活した際には、またオカルト世界との楽しいコラボレーションが見られたらと筆者は期待しています。
山口敏太郎さんや天野ミチヒロさんがゴジラの謎に挑んだりするのも楽しそうだし、ゴジラ対MMRとかも見てみたいぞ!
(「作家・歩く雑誌」中沢健 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou