10月30日、テレビ東京で会見が開かれ、大みそかにボクシングのダブル世界タイトルマッチが開催されることを発表した。会場は神奈川・横浜文化体育館になる予定だ。
世界戦に臨むのはWBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志(31=ワタナベ)と、WBA世界フェザー級10位の細野悟(27=大橋)。王座奪取後、3戦連続KO防衛中の内山は、同級暫定王者ホルヘ・ソリス(32=メキシコ)と王座統一戦。細野はWBA世界フェザー級王者のセレスティノ・カバジェロ(35=パナマ)に挑戦する。このダブル世界戦は同日に同局にてゴールデンタイムで生中継されることが決まった。
大みそかのボクシングといえば、正式な発表はまだなされてはいないが、“ボクシング界のニュースター”であるWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(22=井岡)が、大阪府立体育会館で2度目の防衛戦を行い、その試合をTBSがゴールデンタイムで放送することが内定している。テレビ東京はTBSと井岡に、真っ向勝負を挑む腹づもりだ。
ダブル世界戦を主催する大橋ボクシングジム・大橋秀行会長は「他局でも大みそか開催のウワサがあり、いよいよボクシングの時代が来た。なんで大みそかにボクシングをやらないのかとずっと思っていた。ボクシングで大みそかを変えたい」と意気込んだ。
数年前まで大みそかの紅白の裏は格闘技が定番だった。「Dynamite!!」(TBS)と「PRIDE」(崩壊=フジテレビ)が、視聴率争いでシノギを削った。日本テレビがアントニオ猪木プロデュースの「INOKI ボンバイエ」を放送し、実に3局が紅白の裏に格闘技を投入した年もあった。それももはや過去の話。今年は最も長く続いた「Dynamite!!」も消える見込み。
今後、ボクシング中継が大みそかの定番となっていくのか。それは、TBS、テレビ東京両局での数字いかんということになるだろう。
(落合一郎)