search
とじる
トップ > スポーツ > 古希の王さんの悲願

古希の王さんの悲願

 20日は、ソフトバンク・王貞治球団会長の70歳の誕生日だ。古希の王氏の悲願はソフトバンクの7年ぶりのリーグ優勝しかない。

 今年から球団会長のポストだけでなく、チーム力強化のために新設された「編成委員会」の副委員長を務めている王氏。委員長の笠井和彦オーナー代行から「王さんの持っている常勝のノーハウを伝授して欲しい。王さんにすべてをお任せする」と全権委譲されており、事実上のゼネラルマネージャー役だ。
 「現場しか知らないからピッタリの仕事だ。最後のご奉公をする」と王氏は大喜び。シーズン中に新外国人としてペタジーニを獲得。10月28日のドラフト会議へ向け、神宮でドラフト1位候補の早大・斎藤、大石、中大・沢村を視察するなど、福岡と東京をトンボ返りする東奔西走ぶりだ。
 「70になったら、仕事を少しセーブしないとね」と言っていたこともあったが、それどころではない。古希になってさらに大忙し。すべて7年ぶりのリーグ優勝、日本一奪回のためだ。

 悲願を実現するには、常勝・王ホークスの足下をすくった長年のプレーオフの呪いをクリアする必要がある。03年に3度目のリーグ優勝、2度目の日本一になった翌年の04年からパ・リーグはプレーオフを導入。04、05年と王ホークスはペナントレース1位、本来ならばリーグ3連覇の快挙だったのに、プレーオフで敗れ、2位扱い。以来、セ・リーグも導入を決めた07年からクライマックスシリーズと名称が変わり、ペナントレース1位がリーグ優勝扱いになっても、ホークスは頂点に立っていない。
 「プレーオフ導入以来、何かモヤモヤしてチームがおかしくなってしまった。なんとかしないといけない」という王氏の思いも空回りを続けている。08年のシーズン限りで勇退、自ら後継に指名した秋山幸二監督へバトンタッチしたのも、世代交代でプレーオフの呪いを解くためだった。秋山政権1年目の昨年、あえて現場と一線を画したのも、「自分の存在に気兼ねすることなく、秋山が思い通りに指揮をふるえるように」との配慮だった。が、結果は3位止まりでCSの壁は突破できなかった。今年は編成委員会副会長のポストも与えられ、誰に遠慮する必要がなくなり、秋山監督とのタッグマッチでリーグ優勝、CS優勝、日本一の三冠を目指しているのだ。古希の王氏のあくなき執念が実るか。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ