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桜川ひめこ アキバを語る

 サントリーの缶コーヒー「BOSS」のCMでアキバ系アイドル役で米俳優トミー・リー・ジョーンズと共演してブレークした桜川ひめこ(22)が、2009年のアキバ再生を誓った。08年の秋葉原を振り返ると、路上過激パフォーマンスや無差別殺傷事件で歩行者天国は中止され、いまも再開のめどは立っていない。アキバをどう再生すべきなのか? 秋葉原が生んだ妹属性アキバ系アイドルを直撃した。

 08年始め、話題のテレビCMシリーズに本職通りの役柄で出演して知名度が急上昇。秋葉原で地道に活動していた愛称“ひめめ”が全国区になった。CMオンエア前と大きく変わったのは「どういう子?って聞かれたときに言えるようになった」。母親も大喜びだったという。それでも月2回は秋葉原でライブを続けており、無名時代を支えてくれたファンやアキバへの感謝を忘れることはない。
 「1年を振り返ってうれしかったことは、CMに出れたこと、メジャーデビューできたこと、ソロライブをやれたことの3つ。ステップアップしてるなあと実感できました」
 それだけに、パンチラ激写の過激な路上パフォーマンスが物議をかもした春先や、6月の無差別殺傷事件には人一倍心を痛めた。
 「無差別殺傷事件のときはちょうど渋谷でライブ中でした。楽屋で共演者に『いまアキバが大変なことになっている』とメールが来て事件を知りました。おうちに帰ってニュースを見たら、すごいことになっていて…。なんで秋葉原なんだろうって思いました」
 路上パンチラ事件は、自称セクシーアイドルの沢本あすか(当時30歳)が逮捕されたニュースで初めて知ったという。
 「実は路上ライブっていうのをやったことがないんですよ。路上でやるのってちょっと緊張しそうじゃないですか。程度問題や良し悪しは別として、すごい勇気がある人だなと思いましたね」
 秋葉原の08年は、激震が走りっぱなしだった。「ヲタク=危ないヤツ」という先入観に拍車がかかり、この街を愛してやまない“アキバ系住民”の心を痛めた。事件をどうとらえているのか。
 「以前から『アキバ』についてはあまりよくないイメージを持たれていたと思います。ヲタクに対しても偏見がありましたね。それがむごい事件が起こってから、もっとネガティブなイメージになっちゃった。でも本当はそんな街じゃない」
 アキバに育てられた恩返しか、街の再生プランにも言及した。
 「マイナスなことばかり考えてちゃダメ。秋葉原駅を降りれば、いまもメイドカフェやアニメ屋さんの看板がバーンと掲げられています。歩行者天国がなくたって、街にはアニメの絵があふれている。こんな街ってほかにありますか? ここにいるだけでディズニーランドのように楽しいじゃないですか」
 要するに考え方ひとつというわけだ。さすが我らが“ひめめ”。元気があれば何でもできる! 新年のアキバはポジティブに歩きたい。

○麻生閣下に“メロメロメロンパワー”注入

 漫画好きなことから秋葉原で人気の麻生首相は、支持率急落ですっかり元気がない。漢字の誤読連発で株を落としたが、ひめめは「ドンマイ」と勇気づける。
 「漫画を読むのは悪いことじゃない。わたしも漢字が苦手で漢字検定に落ちました。しかも5級(苦笑)。トラウマになってちゃって、それ以降は漢字の勉強をやめましたけど」と潔い。
 ツラい時は、話し言葉の語尾に「メロン」をつけるとポジティブな気分になるという。すでに流行の兆しもあるとか。
 「不景気なので、新年はメロメロメロンパワーで景気をよくしたいですね。アキバ文化に理解ある総理なら、ぜひこの文化を広めてほしい。それじゃあ、オツメロ! あっ、コレは『お疲れメロン』の略語です」
 麻生閣下に不思議パワー注入!?

<プロフィール>
 さくらがわ・ひめこ 1986年3月21日生まれ。東京都出身。T153、88・60・85のEカップ。CD「アキバに行くのん!」「めろんしちゃって☆」などでヲタ芸を呼ぶ。地球からみて月の方向にある「不思議の国」のお姫さまで、片道運賃は100万円という。缶コーヒーCMでは、宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズ第12弾「秋葉原編」に登場。桜川のホコ天路上ライブを照明係ジョーンズら撮影隊が取材し、「この惑星の秋葉原と呼ばれる土地は、異様な熱気に包まれている」とナレーションが流れた。趣味はネコ耳集め(30個保有)。3月21日に上野水上音楽堂でワンマンライブ決定。公式サイト「めろめろめろん」は、http://www.marvelyell.net/himeme

(写真=得意のニャンコポーズで新年の福を招くひめめ=都内の内外タイムス本社で)

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