その一方、ネットでは、かつてテレビで放送されていた、いわゆる「人探し番組」について思い出す人も多かったという。「人探し番組」とは、日本全国で保護された記憶喪失者をはじめ、行方不明者などの情報を拡散しテレビの力を使って解決に導く番組である。
インターネットが存在しなかった昭和から平成初期には民放各局が放送し解決に導いた事件も多い。現在のところ、最後に放送されたと思わしき人探し番組はTBSの「緊急!公開大捜索」という生放送特番で、司会は恵俊彰が担当していた。放送期間は2014年~2020年の6年間で基本的に年に1~2回の放送を行っており、放送当時は類似番組がなかった事から大きな話題となった。
現在、人探し番組が放送されないのは、インターネットの普及で以前のような効果が望めないこと、個人情報保護やプライバシーの問題などがあるため、とされている。だが、テレビはインターネットとは違い不特定多数の視聴者に情報提供を行う事ができるという利点がある。
それだけに今回の島根県男性の一件もテレビで大々的に放送すれば、思わぬ所から情報が出てくる可能性があり、数年ぶりの「人探し番組」に復活を期待する視聴者は数多いようだ。