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イベント前に行われた囲み取材に登場した紗倉は、本書について「私が他の原稿で行き詰まっていた時に、担当者から恋愛小説を書いてみたらどうですかと言われて着手したもの。1年くらいかけて書きました」と紹介。本書を読んだファンからの声も紹介し、「純粋な恋愛を書いたつもりだったんですが、読んだ人からは、思ったよりホラーって言われたりして、今まで書いた作品ではいただかなかったような感想をたくさんいただきました」と話す。
紗倉は「私が職業柄、男性の方に応援してもらうことが多いんですけど、この作品は女性の方に読んでほしいという気持ちで書いたんです。たぶん男性の方が読むと、女性って怖いって思われる部分もあるかもしれません」と笑顔を見せる。「私がこういう状況に晒されたら、こういう卑屈な思いを抱えるだろうなというのを書いたんです」と作品の登場人物たちの心情に自分が投影されていることも明かす。
今後について聞かれると、「体のことについて書くことに興味があるんです。女性が肉体を改造する話とかを書いてみたいです。化粧をするように整形をする人を筆力次第ですが、書いてみたい」と次回作に意気込み。「本作の映像化の話が今後あるか?」との質問も飛び出したが、「そんな欲を出すと醜すぎるので……」と謙遜しつつ、「でも、『ごっこ』は映像的に見える部分がたくさんあるねって、いろんな人にお声がけいただいたんです。
私自身は別の形でも、この『ごっこ』を見てみたいなという思いはあります。どう転ぶかはわかりませんが」と話した。
イベントには漫画家のいつまちゃんも出演したが、紗倉はいつまちゃんのオファーを自らお願いしたと明かし、「もともとすごく大ファン。今、興奮のあまり、緊張です。私も今回、恋愛小説を書きましたが、いつまちゃんの作品もいろんな恋愛事情、性愛事情を抱えた人がたくさん登場するんです。どうしたらあんな幅広い性癖の人たちを描けるんだろうって、そういう話を聞いてみたい」と述べ、「普段の作品の作り方の背景も聞いてみたい」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)