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「おぐらが斬る!」処理水を【汚染水】とニセ情報を流し、嫌がらせをやり続ける中国

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オーストリアのウイーンで開催の「核不拡散条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員」で、福島の処理水の海洋放出をめぐり、日本と中国が激しい議論を繰り広げた。

日本の武井俊輔外務副大臣が「日本は処理水放出に関して、可能な限りの対策をとる。地球の環境や人の健康を害するいかなる放出もしない」と主張すると

これに対して中国は「国際原子力機関(IAEA)は【汚染水】放出計画が「国際基準に合致する」との報告書をまとめているが、報告書の【汚染水】海洋放出計画が安全とは保証できない」

と、汚染水という言葉を繰り返し使い、IAEAの報告書にも疑問を呈した。そんな中国に対し日本は「IAEAは国際機関では唯一原子力安全性の専門家からなっている。IAEAの権威と信ぴょう性を損なうような疑いを持つことはとても危険だ」と返した。

処理水放出について中国は、先月上旬から輸入されるすべての水産物を対象に「放射性物質の検査」を始めるなど、規制強化にも乗り出している。

このように今後行われる処理水放出に関して、中国が反発をしているが、そもそもトリチウムが含まれた処理水の放出は、中国も行っているのだ。それも福島第一原発よりはるかに多く。

福島第一原発は年間22兆ベクレル未満の放出を予定しているが、対する中国の放出量は
浙江省・秦山第三原発は約143兆ベクレル、広東省・陽江原発は約112兆ベクレル、福建省・寧徳原発は約102兆ベクレル、遼寧省・紅沿河原発は約90兆ベクレルのトリチウムを放出していたことがわかっている。

先月13日、ASEAN関連外相会合で中国の王毅政治局員が「【核汚染水】の海洋放出は海洋環境と人類の生命・健康に関わる大きな問題だ。自分勝手にふるまうべきではない」と語ったが、いったいどの口が言っているんだと、怒りを通り越してあきれるばかりだ。

この王毅氏の発言に対して林外相は「悪意あるニセ情報の拡散に対しては、必要な対策をとる」と発表。

そして外務省がとった対抗処置の1つとして「処理水の安全性を解説する動画」を4本YouTubeに投稿した。音声は英語で7か国の字幕がついている。4月に投稿した第一弾の動画はすでに再生回数533万も視聴されている。

中国はこれまで日本の水産物を福島や東京など10の都県からの輸入を禁止していたが、さらに規制を厳しくして、すべての地域の水産物にも放射性物質検査を行うこととなり、日本からの鮮魚などの輸出は実質的に停止した。

これらは明らかに科学的というより政治的な動きで、日本に嫌がらせをしているわけだ。今後、こんな国とは経済も含めて付き合い方を考えたほうがいいのではないだろうか。

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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