福島
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社会 2023年09月02日 18時01分
「おぐらが斬る!」核汚染水で大ブーメラン 中国の漁業関係者「中国の魚が売れない(泣)」
中国の水産物全面禁輸によって、日本の水産業は大打撃を受けている。北海道のホタテは7割が中国に輸出するそうだが、それが出来なくなった。まさに死活問題だ。中国向けのホタテは、中国側の求めで貝を剥いたりせず、貝のまま冷凍して輸出する場合がほとんど。なぜ中国側は貝を剥かずに貝のまま輸出してほしいかというと、人件費の安い中国は“人海戦術”で日本から輸入したホタテの貝殻を剥き、値段を高くしてアメリカなどに輸出していたわけだ。日本側としても“人手不足”に“人件費”の問題で、中国に買ってもらった方がいい。実はウィン・ウィンの関係であったのだ。特に北海道のホタテは他国のホタテに比べて大きく品質がいいから、海外から求められている。日本からホタテが入ってこなくなった中国の加工業者も困っているのだ。いま日本政府と北海道の業者は、殻剥きロボットなどを導入して人手不足を解決できれば、アメリカや東南アジアの富裕層むけに販路を開拓して売ることができる。もう中国に輸出する必要はない。そうなると中国の業者にしてみれば、日本から大きな質のいいホタテが入らないわ、販路を日本に奪われてしまうわで、泣きっ面にハチになってしまう。日本の業者はロボット導入まで多少の時間がかかるから、それまでのガマンだ。もう一つ、中国の水産物全面禁輸で泣いているのが、中国の漁民だ。日本が処理水放出を決めてから、中国メディアや中国共産党配下の「五毛党」(政府からお金をもらってネットでの世論誘導する人たち)を使って、盛んに「反日キャンペーン」をやっている。「核汚染水の魚を食べると奇形児が生まれる」「遺伝子が傷つく」「食べたらがんになる」「核汚染水の影響で日本の魚が大量死している」「福島で捕獲した魚が、突然変異している」などなど、場合によってはSNSに写真付きで大量にデマを投稿しているのだ。このデマ投稿を読んで不安になるのは、日本人ではない。中国人だ。中国では以前から「海は繋がっている」と、処理水放出に反対していた。繋がっているのだから当然、中国の魚も汚染されると考える。さらに「日本海側の中国沿海魚は、全部核汚染水を飲んでいる!」というデマがバズり、結果、漁をしても魚が売れなくなった。漁師たちは出漁をやめた。そして中国の水産業者が倒産したり倒産の危機に瀕しているという。中国自然資源部によると、今年1~3月の中国の海洋産業の総生産額は2兆3000億元(約47兆円)、国内総生産(GDP)に占める割合は8.2%である。その産業が大打撃を受けているのだ。それだけではない、魚を運ぶ運送業にも大きな影響が出ているという。中国政府はゼロコロナ政策で失敗し、不動産バブルが崩壊、それらの不満を「反日キャンペーン」でしのごうとしたが、これも大失敗のようだ。おかげで日本の水産業者も大きな影響を受けているが、何とかがんばってほしい。国民は食べて応援だ。
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社会 2023年08月03日 20時05分
「おぐらが斬る!」処理水を【汚染水】とニセ情報を流し、嫌がらせをやり続ける中国
オーストリアのウイーンで開催の「核不拡散条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員」で、福島の処理水の海洋放出をめぐり、日本と中国が激しい議論を繰り広げた。日本の武井俊輔外務副大臣が「日本は処理水放出に関して、可能な限りの対策をとる。地球の環境や人の健康を害するいかなる放出もしない」と主張するとこれに対して中国は「国際原子力機関(IAEA)は【汚染水】放出計画が「国際基準に合致する」との報告書をまとめているが、報告書の【汚染水】海洋放出計画が安全とは保証できない」と、汚染水という言葉を繰り返し使い、IAEAの報告書にも疑問を呈した。そんな中国に対し日本は「IAEAは国際機関では唯一原子力安全性の専門家からなっている。IAEAの権威と信ぴょう性を損なうような疑いを持つことはとても危険だ」と返した。処理水放出について中国は、先月上旬から輸入されるすべての水産物を対象に「放射性物質の検査」を始めるなど、規制強化にも乗り出している。このように今後行われる処理水放出に関して、中国が反発をしているが、そもそもトリチウムが含まれた処理水の放出は、中国も行っているのだ。それも福島第一原発よりはるかに多く。福島第一原発は年間22兆ベクレル未満の放出を予定しているが、対する中国の放出量は浙江省・秦山第三原発は約143兆ベクレル、広東省・陽江原発は約112兆ベクレル、福建省・寧徳原発は約102兆ベクレル、遼寧省・紅沿河原発は約90兆ベクレルのトリチウムを放出していたことがわかっている。先月13日、ASEAN関連外相会合で中国の王毅政治局員が「【核汚染水】の海洋放出は海洋環境と人類の生命・健康に関わる大きな問題だ。自分勝手にふるまうべきではない」と語ったが、いったいどの口が言っているんだと、怒りを通り越してあきれるばかりだ。この王毅氏の発言に対して林外相は「悪意あるニセ情報の拡散に対しては、必要な対策をとる」と発表。そして外務省がとった対抗処置の1つとして「処理水の安全性を解説する動画」を4本YouTubeに投稿した。音声は英語で7か国の字幕がついている。4月に投稿した第一弾の動画はすでに再生回数533万も視聴されている。中国はこれまで日本の水産物を福島や東京など10の都県からの輸入を禁止していたが、さらに規制を厳しくして、すべての地域の水産物にも放射性物質検査を行うこととなり、日本からの鮮魚などの輸出は実質的に停止した。これらは明らかに科学的というより政治的な動きで、日本に嫌がらせをしているわけだ。今後、こんな国とは経済も含めて付き合い方を考えたほうがいいのではないだろうか。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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