注目が集まったのは、「0-1」と全セ1点ビハインドの4回表無死でのこと。3番手として登板したバウアーは先頭・万波中正に対し、グラブのジェスチャーなどで球種を明かした上で投げるという投球を展開。万波はカウント「1-2」と追い込まれた状況から、4球目のストレートを強振するも一塁ファールゾーン上空へ打ち上げた。
ところが、ファールフライを追った捕手・大城卓三は途中で見失ったのか、一塁側ベンチ前へ落ちてきたボールに反応しきれず落球。バウアーにとっては1アウトをフイにされる形となったが、直後に中継で流れたリプレーでは、大城の落球を見たバウアーが満面の笑みを浮かべている様子が映っていた。
バウアーの姿を受け、ネット上には「エラーにニコニコしててちょっとビックリした」、「味方の拙守にイライラしてたシーズン中とは別人だ」、「公式戦だったらマウンドでキレ散らかしてただろうな」、「後半戦も今みたいな穏やかな気持ちで投げてほしいわ」といった驚きの声が寄せられた。
「今季が来日1年目のバウアーは前半戦までに6勝をマークするなど活躍していますが、メジャー時代から短気な性格の持ち主として知られており、 今季も何度か味方の守備ミスに怒りを露わにしています。直近では前半戦ラスト試合の17日・広島戦7回表、味方の緩慢守備で勝ち越し点を奪われイニングを終えた直後、自軍ベンチの座席にグローブを投げ捨てるなど強く不満をにじませていました。こうした経緯もあってか、味方のエラーにニコニコしていた姿はファンの目には意外に映ったようです」(野球ライター)
大城の落球後、バウアーはカウント「2-2」から投じた7球目のスライダーを万波に捉えられソロ本塁打を被弾。ただ、試合後の報道では、大城が「言われてないです、大丈夫です。ナイスキャッチャーって言われました」とバウアーからはお咎めナシだったと明かしたことが伝えられている。
文 / 柴田雅人