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中日の最下位低迷、立浪監督の威圧感も原因? 球界OBは退団者続出を心配、課題の貧打払しょくのカギは

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立浪和義監督

 3月末の開幕から3か月がたとうとしている今季のプロ野球。ペナントの行方はまだまだこれからという中、早くも“終戦”気味なのがセ・リーグ6位の中日だ。

 今季の中日は3・4月に「8勝15敗」といきなりつまずき最下位に沈むと、5月も交流戦前までに「9勝14敗」と今ひとつ。さらに、交流戦も21日の楽天戦を前にして「6勝10敗1分」と全体11位。4位・広島とは9ゲーム差で、5位・ヤクルト(広島とは8.5ゲーム差)と共に蚊帳の外状態となっている。

 チームは6月19日に捕手・郡司裕也、投手・山本拓実の2名を日本ハムに放出し、代わりに捕手・宇佐見真吾、投手・齋藤綱記の2名を獲得するトレードを成立させるなど、何とか現状を打破したいという姿勢を見せてはいる。ただ、これだけでは今抱えている課題は払拭できないとみているファンがほとんどだ。

 >>日本ハム、中日で燻る郡司をトレード獲得したワケ 「使い方雑過ぎ」成立直前の不可解起用にも影響?<<

 今季の中日はチーム防御率(2.86)、先発防御率(2.91)、救援防御率(2.77)がいずれもリーグ2位。チーム(2.81)、先発(2.85)、救援(2.71)全ての防御率がリーグ1位の首位・阪神とそん色ない数字をマークしているが、その投手陣を打線が援護できていないことが大きな課題となっている。

 中日打線の援護率は現在リーグワースト(2.79)だが、これは阪神(3.94/リーグ2位)と比較して1点以上も少ない数字。この差が貯金14で首位を走る阪神と、借金16で最下位に沈む中日の明暗を分けているとも言えるだろう。

 中日には細川成也(.321・8本・37打点)、岡林勇希(.286・2本・13打点)、福永裕基(.286・2本・13打点)など、チームが苦境の中気を吐いている打者が何名かいる。こうした打者にチャンスが多く回るような打順を組む、あるいは打力に優れた選手を外部補強し根本的に打線の火力を上げるといった策をとることが課題払しょくへの道といえそうだ。

 「野手陣がうまく機能していない理由ですが、立浪和義監督の言動に選手が萎縮しているからではという見方もあります。同監督は昨季、京田陽太(現DeNA)を『戦う顔をしていない』という理由で、今季は3割近い打率を残していたビシエドを打撃改造目的でそれぞれ二軍送りにするなど不可解な昇降格が頻発。また、6月16日・日本ハム戦では相手のフォースボーク(一走がわざと飛び出し牽制をもらう間に三走が本塁に突入する戦術)に引っかかり失点を喫したことが不満だったのか、ベンチ裏へ続く通路に置いてあったゴミ箱を蹴り上げ物議を醸しました。貧打解消に向け采配・外部補強はもちろん、立浪監督が選手とどのように接していくのかもカギになるのでは」(野球ライター)

 ただ、策が不発に終わり投手が見殺しにされる状況が続いた場合は、リーグトップクラスのクオリティを維持している投手陣のモチベーションに響き、野手陣と共に共倒れしてしまうリスクはある。また、球界ではご法度とされる味方批判を行う選手が出てくる可能性もあるだろう。

 さらに、チーム・個人がより白星を得やすい環境を求めるために、FA権を獲得した投手がこぞって権利行使・移籍を選択するという最悪のシナリオも現実味を帯びる。実際、野球解説者・高木豊氏も6月21日に自身の公式YouTubeチャンネルに投稿した動画の中で、中日について「(打線が)もう少し点取ることがうまくならないと投手が崩壊しちゃう。かわいそうだよ」、「FAとったらみんな出ていくよ。勝てないもん」と心配を寄せている。

 投手陣と野手陣が今ひとつかみ合っていない中日。立浪和義監督ら首脳陣が今後どのような策をとるのかは、今季はもちろんその先のチームも左右しそうだ。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
高木豊氏の公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/@takagiyutaka4045

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