注目が集まったのは、「1-1」と両チーム同点の6回裏2死でのこと。打席のビシエドはロッテ先発・美馬学がカウント「3-1」から投じた内角のスライダーを見送る。球審・吉本文弘審判はこの球をストライクと判断したが、カウントをフルカウントだと誤って認識していたのか、両手を前に出し右手だけを引くというジェスチャーで見逃し三振をコールした。
コールを聞いたビシエドはその場で棒立ちになりながら球審を振り向くと、まだ2ストライク目ではといわんばかりに左手人差し指・中指を立てるジェスチャーを見せる。ここで球審はカウントミスに気付いたのか、ビシエドに対してうなずくようなそぶりを見せると、フルカウントで試合を続行。ビシエドは直後の6球目を打ち三ゴロに倒れた。
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球審の誤コールを受け、ネット上には「おいおい何ボケッとしてんだ、まだ3ストライクじゃないぞ」、「審判がカウント間違えるの久しぶりに見た」、「突然三振コールしたからちょっと混乱した」、「ビシエドもどことなく呆れ気味な感じに見えたな」、「打者の集中乱すようなことは控えてほしいわ」といった驚きの声が上がった。
一方、中には「そもそもストライクじゃなかったのでは?」という指摘も。ビシエドが見送った美馬のスライダーは高さが膝上付近とゾーン内だったが、コースはベース板の右端スレスレと際どかった。また、捕手・田村龍弘が外角に構えたミットとは反対方向に向かう、いわゆる“逆球”でもあったが、これらもあってか本当はボール、四球が正しい判定だったのではという見方もあるようだ。
ファンのみならず選手も困惑させた球審の誤コール。今回は試合展開に大きな影響を与えたわけではないが、展開次第ではバッシングが上がるような事態になっていた可能性も決してゼロではなかっただろう。
文 / 柴田雅人