今季の菅野は2月の春季キャンプは一軍メンバーとして順当に完走したが、翌3月18日のオープン戦・日本ハム戦で右肘の張りを訴え1イニングで降板。その後状態が上がらず開幕一軍を外れると、4月は中旬にブルペン投球を行ったことぐらいしか続報が伝えられていなかった。
音沙汰がない状況が続いていた菅野だったが、5月11日になり来週中に二軍で実戦復帰する見通しであることが報じられている。報道によると菅野の右肘は既に回復しているものの、キャンプ中に首を寝違えた影響からここまでコンディション不良が続いていたという。
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「菅野は2015年5月末の練習中に突然首の痛みを訴え、10日間の登録抹消をしいられた過去があります。当時の報道ではきっかけや前兆があったとは特に伝えられていませんが、この古傷が今回の寝違えに関係している可能性もゼロではなさそうです。ただ、いずれにせよ復帰の見通しが立ったことはチームにとっては朗報でしょう。菅野はOP戦で『3登板・2勝0敗・防御率0.00』と結果を出していましたので、原辰徳監督ら首脳陣としてはコンディションが戻り次第すぐに先発ローテで運用したいところでは」(野球ライター)
巨人のローテは現在戸郷翔征、グリフィンの2名を中心に運用されているが、6枠全てが埋まっている状況ではない上、横川凱(通算2勝)、山崎伊織(通算6勝)などまだ実績に乏しい若手も複数。通算117勝を誇るエース格の菅野は、ローテに安定感をもたらすためにはうってつけの存在といえる。
首脳陣も菅野を先発要員として考えているものと思われるが、一部の間ではセットアッパー起用も検討するべきではという見方も上がっている。巨人は11日試合前時点で救援防御率がリーグワースト(4.51)に沈んでいる上、2日・ヤクルト戦から7日・中日戦にかけて6試合連続で8回に失点。ファン・メディアからは“魔の8回”とも呼ばれ始めているが、これ以上リリーフ不振が続くようなら経験豊富な菅野に救世主役を担ってもらうことも考慮する価値はあるという考えもあるようだ。
原監督は球団OB・岡崎郁氏(元巨人)が今年2月7日にアップしたYouTube動画に登場した際、菅野と坂本勇人について「彼らが主力、主軸ですから。その中心選手が力がないっていうのではチームとしては一番ダメ」、「昨年のような2人の成績では、とてもじゃないけど主軸、主力っていう(役割)、これは預けることはできない」と明言している。成績次第では先発の役割を剥奪される可能性もあるといえそうだが、菅野はここから出遅れを取り戻していくことはできるのだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
岡崎郁氏の公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/@asuaka