3月28日、巨人は全体練習を行った。その開始前、原辰徳監督が選手を集め、話をした。その中には岡本和真選手、戸郷翔征投手などWBCメンバーの姿も見られたが、ちょっと人数が少ない。「今日、集まった選手が開幕一軍メンバーということで?」の質問に、「そう思ってもらっていい」
と、原監督は言い切った。
だが、その回答と同時に、改めて確認しなければならないこともできた。
全体練習に参加したメンバーの中に菅野智之投手もいたのだ。
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練習終了後、原監督は「下(二軍)で放るでしょう。あれだけ時間を与えて投げられなかったわけだからね。だいぶ良くなっているっていう話だけどね」と降格を明言した。
「菅野のモチベーションも考えて、今日の一軍練習に参加させたんです」(前出・同)
菅野に関しては“ぶっつけ本番”の強行登板説も流れていた。その先発登板がウワサされていたのが、4月4日のDeNA戦。こちらは大方の予想通り、戸郷が登板するようだが、こんな情報も聞かれた。
「WBCの大会球に最後まで戸惑っていたのが、戸郷なんです。ようやく馴染んできたと思ったら、大会は終わってしまいました」
これは、侍ジャパンをサポートした裏方のスタッフの証言。“不器用な一面”もあるようだ。その通りだとすれば、今度は久しく離れていた「NPB球への戸惑い」も懸念されるが…。
同日、戸郷はブルペン投球も行っている。
「バッター役の人に打席に立ってもらい、実戦を想定した投げ込みもしていました」(スポーツ紙記者)
だが、変化球の軌道に首を傾げていたとの声も同時に聞かれた。特に、フォークボールの軌道に戸惑っていたという。
「ボールの違和感は、時間が経てば解決するでしょう。チームに余裕があれば、戸郷にもファームで一度投げさせる機会も与えられるんですが」(プロ野球解説者)
巨人の先発ローテーションは6人で回す予定。戸郷のほかは、開幕投手に指名されたタイラー・ビーディ、第2戦の登板が濃厚なフォスター・グリフィン、同じく新加入のヨアンデル・メンデス、成長株の横川凱、そして、赤星優志が予想されている。
菅野が右ヒジの違和感を訴えた直後のことだ。当時、開幕投手に予想されていたグリフィンがこんなことを語っていたそうだ。「菅野が開幕投手であるべき」--。
エースがチームに与える影響の大きさを伝えたかったのだろう。
周囲が新エースと見ている戸郷がコケたら、そのダメージは計り知れない。
「戸郷は4月4日までに調整できると話していましたが」(前出・スポーツ紙記者)
NPBには開幕、第2戦と外国人投手が続けて先発したケースが4例ある。どういうわけか、4例とも連敗スタートとなっている。第2節初戦の4月4日はプレッシャーを抱えての先発マウンドとなりそうだ。(スポーツライター・飯山満)