木村といえば、月9ブームの火付け役の一人。これまで、ジャニーズ事務所の後輩たちにもバーターで、ドラマ出演のチャンスを与えてきた。Hey! Say! JUMPの中島裕翔もその一人だ。
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現在放映中の「大奥」(NHK総合ほか)では、8代徳川吉宗(水野祐之進編)を好演している中島。ジャニーズ入りは11歳で、俳優デビューは木村主演の月9「エンジン」(フジ系)だった。役柄は、児童養護施設に入所する小学5年生。実年齢とほぼ同じで、生まれてすぐにゴミ箱に捨てられた孤児で、3度も里親に引き取られながらも脱走する複雑な美少年を演じきった。
まだ芸能界の右も左も分からない段階で、“レジェンド”木村と共演。2人きりのシーンもあった。その日は、ロケバスでも2人きりになった。緊張していた中島に対して、木村は「写真、撮ろうよ」と気軽に声をかけた。2人がワンフレームに収まるように、木村の方から距離を縮め、中島のガラケーで撮った。あえて中島のガラケーで撮ったのは、木村の“キムテク”。人生初の2ショット画像は、今も中島のスマホに保存されている。
そもそもJUMPは07年のデビュー時、ジャニーズ事務所初のメンバー10人(当時)全員が平成生まれだった。平均年齢15.2歳で、東京ドームの単独コンサート史上最年少記録を持っている。現在は8人に減員。平成生まれが当たり前になったジャニーズグループでは、中堅に位置する。
小さかった中島も今では178センチの長身となり、12年に「FINEBOYS」でモデルデビュー。かわいさが売りだった美少年も、高校生になって身長が伸びると、ダンスフォーメーションで前列から端や後列に“降格”した。そのマイナスをプラスに転化させたのがモデル業だった。事務所に、「モデルがやりたいです」と直談判。見事にかなえ、同誌卒業後は「MEN'S NON-NO」に移った。現在6年目に突入している。
そして、この“メンノン”で95年あたりから、表紙やファッションカラーページでたびたび登場していたのが、国民的アイドルだったSMAPの木村。計32回にわたって掲載された100枚以上の写真やキムタク語録、撮り下ろしにロングインタビューを加えた初のアーカイブ写真集「TAKUYA KIMURA×MEN’S NON-NO ENDLESS」を、11年に出版している。
時は流れて2023年、木村はフジで、中島はNHKで連ドラ主演。ジャニーズの熱き男同士の絆は、こうして続いていくのだ。
(伊藤由華)