先に契約合意しているヨアン・ロペス投手(前メッツ)、タイラー・ビーディ投手(前パイレーツ)、ヨアンデル・メンデス投手(前メキシカンリーグ・サルタンズ)を合わせて、新加入は5人。残留したアダム・ウォーカー外野手もいるので、外国人選手は「2野手4投手」の体制で2023年シーズンに挑むことになった。
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「例の特例措置を見越しての6人体制だと思います。ほかの球団もやっていますが」
ライバル球団のスタッフがそう言う。
「例の特例措置」とは、新型コロナウイルス感染拡大防止策のことだ。
NPBは「一軍の登録選手は29人から31人、ベンチ入り選手は25人から26人、外国人選手登録枠は4人から5人に拡大したまま」で今シーズンに臨むことを決めている。先行き不透明な状況にあるため、致し方ないことではあるが、
「補強資金のあるチームは『5人登録』を見越して、外国人選手の獲得人数を増やすこともできる。この差は意外と大きい」
と、ボヤく声も聞かれた。
「外国人選手の5人登録」だが、こんな起用法も可能になってくる。試合出場登録できるのは4人だが、5人を常に一軍登録できるので、ウォーカー、ブリンソンの2野手と「3人の外国人投手」を“確保”できる。
「巨人の外国人投手4人のうち、リリーフタイプはロペスだけ。ウォーカー、ブリンソンの2野手とロペスを試合出場登録したまま、あと2人の先発タイプの外国人投手を一軍登録できるんです。外国人投手を先発ローテーションに2人入れても、等間隔で投げさせることが可能となりました。通常の4人登録制に戻したら、先発タイプの外国人投手は登板した翌日に一軍から抹消しなければなりません」(前出・同)
一軍登録を抹消したら、ルール上、10日間は再登録できない。
先発ローテーションは中6日。「4人制」で外国人投手2人を先発で使おうとした場合、「抹消、再登録」を繰り返すので、先発ローテーションは等間隔にならない。「5人体制」なら抹消の必要はないので、外国人投手2人を先発ローテーションに入れても、ほかの日本人投手の登板間隔にも影響しないのだ。
「5人制の継続が決まったのは、昨年の9月。一部の球団は例年以上に外国人選手の調査に力を入れていました」(ベテラン記者)
巨人は「育成のチーム」になろうとしている。投打ともに若手が試合に出始めたが、まだ一本立ちができていない。「若手が一人前になるまでの間、外国人選手の力を借りて」ということだろう。
原辰徳監督が国際武道大学で講義を行った後(10日)、記者団にドラフト1位・浅野翔吾外野手(高松商)の育成プランについて聞かれ、
「最初から一軍に来ちゃうと大変かもしれない」
と、二軍スタートを示唆した。
親心だろう。しかし、プロの厳しさを教えるのも必要だ。13日、巨人の新人合同自主トレが始まる。今季、一軍の晴れ舞台を経験できる新人は…。原監督はどんな言葉を掛けるのだろうか。(スポーツライター・飯山満)