SOG王座は9.3東京・成増アクトホール大会で、今成夢人をジャクソンが破って団体外に流出。ジャクソンはまなせゆうな、勝村周一朗の挑戦を退けてV2に成功。そこに待ったをかけたのが渡瀬だった。渡瀬は昨年11月に「熱い試合がしたい」として、DDTから移籍。1年で同王座初挑戦まで辿り着く。
試合は、ゴングが鳴ると同時に走り込んでエルボーを叩き込んだ渡瀬は、トップロープ越えのトペ・コンヒーロを見舞うなど先制攻撃。パワーで勝るジャクソンに対抗するも、ジャクソンは2発目のジャンピング・パイルドライバーを決める。これを切り抜けた渡瀬はドロップキックから、ジャクソンを持ち上げて垂直落下式ブレーンバスター。正面からエルボーを連発。そして魂のエルボーを叩き込みカウント3。会場は騒然となった。
試合後、ジャクソンが自らベルトを渡瀬に手渡し、健闘を称え合った両者は握手を交わし抱擁。渡瀬が「ジャクソン、あなたは今はガンプロファミリーだ」と言うと、ジャクソンは「今日はワタセがナンバー1。ジャクソン、ガンバレファミリー。でも、ジャクソンは夢を持ってる。試合は楽しかった。ジャクソンはサヨナラ」と言って退場しようとすると、ガンプロ勢がリングに引き戻した。ジャクソンは「冗談。ジャクソン、ガンバレファミリー・フォーエバー」と笑顔を見せる場面も。
最後に渡瀬はこの日の出場選手をリングに呼び寄せると、「ガンバレ☆プロレスは熱かったですか?見に来てくれた方、元気、勇気、希望、夢を少しでも与えられたならば、僕たちプロレスラーは幸せです。皆さんも夢を持ち続けてください。僕たちは試合することしかできなくて、この素晴らしい景色を作ってくれたのはお客さんの皆さん」と涙ながら礼を述べると、選手全員で「ウィー・アー・ガンバレ☆プロレス!」と叫んで、大団円となり今年のフィナーレを締めくくった。2023年は渡瀬を中心に動いていくことになりそうだ。
◆ガンバレ☆プロレス◆
『GIRI GIRI CHOP!2022』
2022年12月27日
東京・後楽園ホール
観衆 442人
▼スピリット・オブ・ガンバレ世界無差別級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>●ハートリー・ジャクソン(17分20秒 エビ固め)渡瀬瑞基○<挑戦者>
※エルボーバット。ジャクソンが3度目の防衛に失敗、渡瀬が第4代王者となる。
(どら増田)