報道によると、2日にロッテの保留者名簿を外れ自由契約となっていたオスナは、8日までにソフトバンクと単年契約で大筋合意。5~8日にかけ行われた米メジャーのウィンターミーティングでも、複数のメジャー関係者がオスナ、ソフトバンクの契約合意を証言したという。
オスナはトロント・ブルージェイズ(2011-2018/2011-2015はマイナー)、ヒューストン・アストロズ(2018-2020)でプレーしたメジャー時代に「314登板・14勝18敗10ホールド155セーブ・防御率2.74」といった通算成績をマークし、年俸9000万円(推定)の単年契約で入団したロッテでも防御率0点台と実力を示した。今オフの去就は注目を集めていたが、11月末に米メディアの記者が自身のツイッターを通じ、ロッテと1年の再契約で合意間近と伝えていた。
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そのオスナの流出報道を受け、ネット上には「ロッテ残留間近じゃなかったのかよ…」と落胆の声が相次いだ。また、中には「デスパイネ獲られた6年前の悲劇が再来しそうで笑えない」、「焦ったフロントが意味分からん代役獲ってきてチームがガタガタになるのが怖すぎる」、「これでまたパラデス級の助っ人連れてくるようじゃ最下位不可避だろうな」と、来季を悲観視するコメントも少なからず見られた。
「ロッテは2016年オフに慰留に努めていた主砲・デスパイネ(同年は134試合・.280・24本・92打点)がソフトバンクに流出したケースがありますが、翌2017年はダフィー(54試合・.201・6本・18打点)、パラデス(89試合・.219・10本・26打点)の両新助っ人が代役を果たせず。さらに、両名の不振もあり同年5月に途中補強したサントス(66試合・.250・3本・8打点)、6月に獲得したペーニャ(70試合・.242・15本・38打点)も今ひとつに終わりました。2016年は『.256・80本・583得点』、2017年は『.233・95本・479得点』とデスパイネ流出によるチーム打力低下に最後まで苦しんだチームは、『54勝87敗2分』と球団史上ワーストの敗戦数で最下位に。当時はどういう基準で補強人選を行ったのかなどとフロント批判も上がっていましたが、今回のオスナ流出で再び6年前のような事態が起こるのではと募らせているファンも少なからずいるようです」(野球ライター)
2017年のロッテは敵となったデスパイネに「25試合・.281・6本・18打点」と打ち込まれ、その影響もありソフトバンク戦は「7勝18敗」と大きく負け越し。中軸級の助っ人不在をデスパイネ獲得で解消したソフトバンクにいいようにやられた形となっている。今回のオスナも、今季守護神不在でセットアッパー・モイネロを9回に回さざるを得なかったソフトバンクにとってはこれ以上ない適役であるため、選手、チームともに来季のロッテにとってはかなりの難敵になる可能性が濃厚だ。
報道通りにオスナが流出した場合、ロッテは今季前半に守護神を務めたプロ11年目・33歳の益田直也(今季52登板・1勝2敗8ホールド25セーブ・防御率3.29)を再び9回に回すことで対応は可能だが、年齢や今季成績を踏まえるとリスクもあるため助っ人補強も求められる状況。オスナ流出のマイナスを補って余りある新戦力を連れてこれるのか、今オフの動向には要注目だ。
文 / 柴田雅人