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W杯、熱戦の裏で100億円がパー? 余ったビール「優勝国に進呈」バドワイザーの投稿が話題、巨額補償要求の可能性も

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 11月20日~12月18日の日程で行われているカタールW杯。日本が「2-1」で逆転勝利を収めた23日・ドイツ戦は大きな話題となった。

 同戦を含めた各国の熱戦に多くのファンが盛り上がっている今大会だが、スタジアム外では様々な問題が取りざたされてもいる。そのうちの1つが大会スポンサーのビール大手・アンハイザー・ブッシュ・インベブ社(ABインベブ社)を襲ったビール販売禁止決定だ。

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 同社が展開するビールブランド『バドワイザー』は、30年以上にわたってW杯のスポンサーを務めている。今大会でもビールの独占販売権を得るために、国際サッカー連盟(FIFA)と7500万ドル(約104億円)にのぼる巨額契約を結んでいるという。

 今大会の舞台であるカタールはイスラム教を厚く信仰している国で、公共の場での飲酒や酒類の販売に厳しい制限が設けられている。ただ、カタール当局は今大会では首都・ドーハに設けるパブリックビューイングや飲食などが楽しめるスペース、いわゆるファンゾーンに加え、スタジアム周辺でもチケットを持つ観客、試合開始3時間前から終了後1時間までという条件付きでビール販売を認めると『ロイター通信』(トムソン・ロイター社/9月6日付)が伝えていた。

 ところが、FIFAは開幕を2日後に控えた11月18日に、スタジアム周辺でのビール販売禁止を発表。突然の方針転換に至った理由は明らかにされていないが、海外メディアではカタール王室からの介入があったためとも伝えられている。

 この決定を受け、『バドワイザー』の公式Twitterは11月18日に『これは厄介だ』と困惑がにじむ一文を英語でツイート(ツイートは現在削除済み)。また、開幕戦の同月20日・エクアドル対カタール戦でエクアドルサポーターが「ビールをよこせ!」とスタンドで大合唱するなど、観客側も強い不満を抱いている様子が複数メディアによって伝えられている。

 ファンゾーンでは当初の予定通りビール販売が許可されているが、『東スポWEB』(東京スポーツ新聞社/電子版/11月22日付)の記事によると、1杯約2000円(500ミリリットル)という値段の影響もあってか販売コーナーは意外にもガラガラとのこと。また、同メディアは同月20日の記事では、ABインべブ社側がFIFAに4000万ポンド(約66億円)の補償を求める可能性があることも伝えている。

 『バドワイザー』の公式Twitterは11月19日に倉庫に山積みにされたビールケースの写真を添え「優勝国にバドを進呈。受け取るのは誰?」と投稿。行き場をなくしたビールを大会優勝国に贈呈する意向を表明しているが、ビール販売禁止による影響はまだまだ続きそうだ。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
『バドワイザー』の公式Twitterより
https://twitter.com/Budweiser

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