日本ハムはこの日午後0時30分からフェニックス・楽天戦を戦ったが、新庄監督は木田優夫二軍監督が率いる自チームではなく、同時刻に開催された無関係のロッテ対阪神戦を視察。報道によると、試合開始前に取材に応じた新庄監督は視察の理由の一つとして「トレードに向けて選手をチェックしたい」と口にしたという。
日本ハムは18日に渡邉諒、高濱祐仁を阪神に放出し、代わりに齋藤友貴哉、江越大賀が加入する交換トレードを成立させている。ただ、新庄監督はこの1件で満足せず、他にもトレード補強の可能性はないか模索しているようだ。
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新庄監督のコメントを受け、ネット上には「数日前にトレードしたばかりなのに貪欲だな」と驚きの声が上がったが、中には「実は近藤FA流出後も睨んでたりして…」、「補償関係の事情もあるかも、ロッテも近藤調査してるらしいし」、「ロッテ移籍した場合に備えて、人的誰にするか直接見極めにきたのか?」といった、日本ハム・近藤健介の去就も背景にあるのではという推測のコメントも見られた。
近藤はプロ入りした2012年から今季まで日本ハムでプレーし、通算で「1014試合・.307・52本・446打点・1016安打」をマークしているチームの絶対的主力。ただ、10月18日に今季7月に取得した海外FA権を行使する見込みであること、オリックス、ソフトバンク、ロッテの3球団が獲得調査に動いていることが報じられている。
「FA選手は元球団の年俸上位1~3位ならAランク、4~10位ならBランク、11位以下ならCランクに位置付けられ、A、Bランク選手の獲得には人的、もしくは金銭での補償が必要となります。近藤は年俸2億5500万円(推定)でAランクとみられているため、日本ハムは仮に近藤がFA流出した場合、移籍先球団に人的補償選手を求めることが可能。その選手の品定めも今回の視察の目的なのではと推測しているファンも少なからずいるようです」(野球ライター)
試合終了後にも取材に応じ「目立ったのはロッテ山本君。いい肩してました」と、ロッテのプロ2年目・20歳の山本大斗の守備を評価したという新庄監督。不気味な言動は今後も注目を集めそうだ。
文 / 柴田雅人