オープニングマッチでは、サッカー界のレジェンド“キング・カズ”三浦知良の次男でMMAファイターの三浦孝太が、この日がMMAデビュー戦となるブンチュアイ・ポーンスーンヌーンとデビュー2戦目を行った。かつて父親が着用していたヴェルディのチームジャンパーを羽織り、サムライブルーを意識したと思われるサッカーユニフォーム調のコスチュームで入場した三浦は、ローで牽制するブンチュアイの動きを冷静に捌くと、引き込んでグラウンドの展開に持って行き三角締めを狙うが、これをブンチュアイは切り抜ける。しかし、三浦はタックルから足を刈って再び倒すと、ガラ空き状態になったブンチュアイの腕を取り完璧なアームバーへ。ブンチュアイはタップアウトするしかなかった。右腕を突き上げる三浦のあまりの完勝劇に、場内からは大きな拍手が沸き起こる。
マイクを手にした三浦は「今日、会場に来てくれた方そして、PPVを買ってくれてる方本当にありがとうございます。まず、前回前々回と欠場が続いてしまって、応援してくれてた方や自分のこと嫌いでも見ても良かったって思っていた人を裏切ってしまって、本当にすいませんでした。これからの試合で、今までの欠場を含めしっかり勝ち進んで、自分のアンチの人たちにも応援してくれてる人にも、応援して良かったと思ってもらえるような格闘技界の若きキングになるので、是非これからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました」と格闘技界のキング宣言。
バックステージで三浦は「『親の七光り』とか言われるかもしれないですけど、僕は親の七光りとか二世って言われることについて、全然嫌に思わないし、自分はそれを素晴らしいと思ってますし、自分以外にも二世だったりとか、親の力でなくても一生懸命頑張ってる人はたくさんいるので、自分もそこに対してはプラスに考えてるので、もう思い切り使っちゃいました。自分はこういうのをマイナスに思ってないんで、二世とか七光りってのを。そういうのと、自分はこの家に生まれてきて本当に嬉しいと思っているので。自分もヴェルディ時代だったり、この時代の代表の時代が大好きなので、普通に真似したくて着てます」と語り、その表情からは家族に対する誇りを強く感じた。
「年内にまた試合をしたい」という三浦は「一番出たいのはやっぱ大晦日で。そういう大きい舞台の方が賛否も分かれて、自分もやる気になるので。全然また大晦日とか、全然そこは自分からと言うよりはRIZINの方々が考えてくれて、僕に出てほしいって言われる大会に僕は全力を尽くそうと思うので、年内にまた試合を組んでいただけるのであれば試合したいなと思います」と2年連続大晦日出陣を宣言。この日は試合(鈴鹿vs武蔵野)があったため、会場には来られなかったが、大晦日ならキング・カズも再び応援に駆けつけるかもしれない。
◆RIZIN◆
『超RIZIN』
2022年9月25日
埼玉・さいたまスーパーアリーナ
観衆 23105人
▼RIZIN MMA特別ルール:3分3R(66.0kg)
○三浦孝太(1R 1分54秒 アームバー)ブンチュアイ・ポーンスーンヌーン●
(どら増田 / 写真・山内猛)