アメリカ・ケンタッキー州の連邦刑務所で薬物治療カウンセラーとして働いていた43歳の男が、同じ刑務所にいた4人の女性受刑者に性的暴行を加えた事件で、男に刑が言い渡されたと海外ニュースサイト『Law & Crime』と『Currently from AT&T』などが7月30日までに報じた。
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報道によると、事件は2019年の8〜12月の約5カ月の間に起きたという。男は5カ月の間に少なくとも4人の女性受刑者に複数回、性的暴行を加えた。男は刑務所内で治療の進捗に関して受刑者らの相談に乗る立場で、受刑者らのカウンセリングをグループや個別でするほか、薬物に対する正しい知識を教える講義もしていた。男は被害に遭った4人の受刑者のカウンセリングを担当し、受刑者らは薬物の正しい知識を教える講義にも参加していたそうだ。
男は女性受刑者らにアルコールやタバコ、薬物を与えて犯行に及んだ。犯行場所は刑務所の中だったが、監視カメラが捉えることができない男のオフィスの一角や、刑務所内にある遠く離れたスペースで犯行に及んでいたという。男は女性受刑者の口の中に射精することもあったが、射精後すぐに女性受刑者に水を飲ませ証拠が残らないようにしていた。
事件が発覚した経緯は伏せられているが、司法省の機関とFBIが捜査した結果、男の犯行が明らかになり男は2021年7月に逮捕された。2022年7月に男の裁判が行われ、男には80カ月の刑務所行きが言い渡されたほか、出所後、10年間は監視付きで管理されることが決定した。
裁判では、検察が当時の状況について、「男はアルコールやタバコで女性受刑者を誘惑したり、適切な判断ができないようにした上で犯行に及んだ。強制または女性受刑者を脅した上での犯行だった」と説明した。一方男は「女性受刑者らと自分は恋愛関係にあった」と強制的な犯行でないと主張したが、男の主張は認められなかった。裁判では男は以前に勤めていた刑務所でも性的虐待を行っていた可能性があり、男はそれを自慢していたとも伝えられた。以前の刑務所での性的虐待行為については起訴に至っていない。
判決を受け、刑務所の責任者は「男の行為は被害者へ永続的な傷を与え続けるものだ。我々は虐待を防止するための努力をし続ける」という声明を発表している。なお裁判で、被害者に影響する可能性のある言及については伏せられ公には出ていない。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「カウンセラーという薬物を断つために力を貸さなければならない人物がすべきことではない」「女性受刑者らは薬の他にアルコールの問題も抱えていた可能性もある。なのにアルコールや薬を与えて性的暴行したことが理解に苦しむし腹立たしい」「アルコールで誘惑したり、女性受刑者の弱みを握った卑劣な犯行」「女性受刑者は怖くて断れなかったり、マインドコントロールされていた可能性もある」「いくら刑務所の職員だからといって、アルコールやタバコ、ましてや薬物を簡単に刑務所内に持ち込めることが問題」「10年の刑期は短い気がする。忖度などはないのか」といった声が挙がっていた。
被害者の状況を利用した男の犯行は断じて許されるものではない。今後同じような事件が起こらぬよう、刑務所側は再犯防止に努める必要があるだろう。
記事内の引用について
「Prison Drug Counselor Sentenced for Plying Four Female Inmates with Alcohol, Cigarettes, and Suboxone to ‘Entice’ and Force ‘Sexual Acts’ in His Office」(Law & Crime)より
https://lawandcrime.com/crime/prison-drug-counselor-sentenced-for-plying-four-female-inmates-with-alcohol-cigarettes-and-suboxone-to-entice-and-force-sexual-acts-in-his-office/
「Former correctional officer sentenced to nearly 7 years in prison for sexually abusing 4 inmates」(Currently from AT&T)より
https://currently.att.yahoo.com/att/former-correctional-officer-sentenced-nearly-195200016.html