笠原はいきなり2点の援護をもらい1回裏のマウンドに上がったが、1死三塁のピンチから山田哲人の三ゴロで1点を返されると、続く村上宗隆に四球を許し2死一塁とした後、サンタナに8号2ランを浴び逆転を許す。この後は失点せず1回裏の投球を終えたが、立浪和義監督は直後の2回表、1死の場面で打席が回ってきた笠原に代打を送り降板させた。
笠原のスピード降板により、2回裏以降は試合終了までに6名のリリーフが投入される事態となった中日。ただ、試合後に取材に応じた立浪監督は「あれだけ真ん中ばかり投げたら話にならない」と笠原に怒りをにじませつつも、降板の理由については言及せず。ただ、故障が原因なのかという報道陣からの質問については「(状態は)おかしくはないと思いますよ」と答えたという。
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この立浪監督の采配を受け、ネット上には「口ぶりから察するに投球内容が不満だったようだけど、2ケタ失点したとかならともかく3失点で降板はよく分からんな」、「キレたくなる気持ちは分からんでもないが、それでも1回で降ろすのでは見切り早すぎでは?」、「ブルペン陣に負担を強いるリスクを負ってまで笠原を降ろす意味はあったのか」といった疑問の声が相次いだ。
多くのファンが首をかしげる中、立浪監督は投球内容以上に態度を問題視したのではという見方も浮上している。1回裏の笠原はサンタナに逆転2ランを浴びた直後、援護を早々にふいにしてしまった自身への怒りからか、マウンドを左足で大きく蹴り上げている。この笠原の振る舞いに、一部から「立浪監督はマウンドに八つ当たりするほど冷静さを欠いているようでは、これ以上投げさせてもダメだと判断して笠原を降ろしたのでは」と推測するコメントも散見される。
今季は3日試合前時点で3試合に先発し、全ての試合で5イニング以上を投げていた笠原。その笠原を1イニング限りで降板させた立浪監督の意図は果たしてどこにあったのだろうか。
文 / 柴田雅人