今回の“衝撃復帰劇”は、同局内でもトップシークレットで進められていたことが6月29日の『週刊文春 電子版』で報じられている。記事によると、クランクインは今月20日を予定しており、“新相棒”の発表を隠すためにスタッフには台本も企画書も解禁当日まで公開されていなかったという。
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というのも、以前から寺脇にはファンの間で同番組への復帰待望論が根強くあった。しかし、2008年の降板で水谷やスタッフとの不仲説がささやかれており、同番組への再登場は皆無に等しいともいわれていた。
寺脇は、連ドラになる前のプレシーズンから数えて9年目に卒業。その理由として、2012年11月発売の『女性セブン』(小学館)では、「シリーズを重ねるにつれて、ふたりの距離は徐々に開いていった」と報じている。記事によると、同ドラマを人気シリーズとなったのについて、寺脇自身も少なからず貢献しているという自負があったとし、撮影現場で意見することが多くなり、水谷の考案した演出プランと違うプランを出すこともあったという。
さらに同誌は、寺脇の意見が水谷やプロデューサーと違うことも多々あり、周囲から“主役を立てないで自分が目立とうとしている”と、ささやかれるようになったという。最初はスタッフと気まずかっただけだったが、次第に水谷ともぎくしゃくするようになっていったと確執の詳細を伝えている。
その結果、恒例だったリハーサル前の打ち合わせも行われなくなり、寺脇の意見は撮影に取り入れられないことが増えていったという。記事では、当時の寺脇が「結局、水谷さんには気持ちが届かなかった」「水谷さんとは、空気が違う」と嘆き、これ以上、水谷との関係を悪化させたくない思いから寺脇が自ら降板を申し入れたと伝えた。
さらに同誌は、寺脇の卒業から4年後の2012年10月、同番組レギュラーの俳優・川原和久が結婚式を挙げた際、水谷をはじめとする出演者の多くが出席する中、寺脇はビデオメッセージのみだったと報じ、両者の確執のうわさに拍車をかけたのだ。
だが、寺脇の降板から14年後に再び両者はタッグを組むこととなった。今月7日、ニュースサイト『日刊ゲンダイDIGITAL』はこの経緯について、古希を迎える水谷が最後に同ドラマを幕引きにしたい思いがあると伝え、「(水谷演じる)杉下右京の引退を有終の美で飾るためにも視聴率は上げたい」との意向から寺脇とのコンビ復活が高視聴率につながるとの見方があるとしている。また、寺脇の起用は水谷の一存だったという。
6月30日発売の『週刊文春』(文芸春秋)では、同ドラマへの寺脇の復帰を特集。その中で、寺脇の妻が取材に応じ、両者の関係に言及したと報じた。記事によると、両者はもう30年近い関係になるとし、寺脇のことをよく分かっていてかわいがってくれるという。また、「離れている時間があったからこそ、新しい関係がまたできるんじゃないかと」という発言もあったようだ。
何はともあれ、寺脇のサプライズ復活は同ドラマファンのみならず、業界までも沸かせた。名コンビの復活で両者の“不仲説”はこれにて終了であると同時に、新シーズンへの期待が高まるばかりだ。