インドネシア・ジャンビ州で22歳の女性が、男性だと思って結婚した夫A(年齢不明)が結婚10カ月後に実は女性だったと知り、夫を訴えたと海外ニュースサイト『Coconuts』『Mirror』などが6月19日までに報じた。
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報道によると、女性は2021年5月に出会い系アプリを通じてAと出会い、交際を始めたという。交際後、Aは女性に対し「アメリカで外科医として経験を積み、今は石炭を扱う事業をしている」「最近、イスラム教に改宗し妻を探している」などと話していた。なおAの国籍は不明だが、Aが女性と出会ったとき、Aはインドネシアに住んでいて2人は実際に会っていたとみられている。
出会いから約3カ月後、2人は結婚した。結婚の際、Aは必要な書類を用意できなかったため州によって認められる結婚ではなく「ニカシリ」と呼ばれる、宗教によって認められる形で結婚をしたそうだ。ニカシリによって結婚したカップルは宗教上は夫婦として認められるが法的効力は持たない。
結婚後、2人は女性の家族とともに住んでいたが、その間、Aは妻・家族に金銭を求めることがあった。女性と家族はAに金銭を渡し、総額は3億ルピア(約275万円)に上ったそうだ。女性の家族はAが健全なキャリアを持っているにもかかわらず金銭を要求することに、疑いを持つようになったという。
家族から疑われ始めたことからAは女性を連れ、実家から離れた場所に引っ越した。引っ越しは女性との合意の上と思われるが、引っ越し先で女性はAによって行動を制限された。具体的には両親に電話することを禁止され、ほかの誰とも会うことは許されなかった。
結婚から約10カ月後の2022年4月、女性を心配した両親が警察に通報。警察が調べを進めたところ、Aの性別は男ではなく女だったことが発覚したという。2022年6月に入り、女性と女性の家族は3億ルピア(約275万円)をだまし取られたとして、詐欺の疑いでAを訴えた。Aが罰せられるのかは今後の裁判によって決まるが、最大で10年の刑務所行きが言い渡される可能性があるそうだ。Aは性転換などはしておらず、男装して男性のように見せかけていた。
なお訴えを起こした後、女性はとあるソーシャルメディアに登場し、いくつかの質問に答えている。女性は泳ぐことができないが、「Aはそれを知っているにもかかわらず私に川に飛び込むように言ってきた。殺人未遂とも言える」「性行為中、Aは常に電気を消し私に目隠しをした。Aは道具を使って性行為をしていたと確信している」などと明かしている。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「Aは最低。1年近く女性をだまして罪悪感というものがなかったのか」「女性や女性の家族はなぜAにお金をあげたのか。男性が強いインドネシアの文化がそうしたのか」「いくらうまく男装したとしても気づかないものなのか。声や体型で疑いを持ちそうなものなのに」「Aの本当の目的はなんだったのか。お金が欲しかっただけかも」「出会って3カ月で結婚したのが早すぎた」といった声が挙がっていた。
多くの人を巻き込んだ今回の事件、Aの動機はなんだったのか。今後の裁判で明かされていくことだろう。
記事内の引用について
「10 months later, Indonesian woman claims she found out her husband was a female con artist」(Coconuts)より
https://coconuts.co/jakarta/news/10-months-later-indonesian-woman-discovers-her-husband-is-a-female-con-artist/
「'I was conned by my husband for 10 months - he turned out to be a woman'」(Mirror)より
https://www.mirror.co.uk/news/weird-news/i-conned-husband-10-months-27274079