5月4日の一軍・楽天戦前の打撃練習中に右脇腹を痛めた近藤は、同戦を欠場して向かった病院で「右内腹斜筋肉離れ(2度)」と診断され翌5日に抹消。当時の報道では実戦復帰まで約8週間かかる見通しとされていた。
抹消後、故障の回復具合について特に続報はなかったが、故障から約6週間が経過した6月17日の二軍戦で「1番・中堅」とスタメンで実戦復帰。1回裏無死の第1打席で左中間を破る二塁打を放つなどいきなり結果を出した。
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当初予定より約2週間早い近藤の実戦復帰を受け、ネット上には「もっとかかると思ってたのにめちゃくちゃ復帰早いな」といった驚きの声が挙がったが、中には「近藤は故障体質だからスピード復帰を素直に喜べない」、「早期復帰の嬉しさよりも、焦ったことでまた怪我しないかっていう不安の方が強い」と複雑な心境を吐露しているファンも少なくなかった。
「近藤はプロ入りした2012年から昨季までに通算打率『.308』、今季も離脱前まで打率『.294』をマークしているチームの看板打者。ただ、この間には左太もも裏筋挫傷(2014)、腰部椎間板ヘルニア(2017)、右ふくらはぎ筋挫傷(2018)、脳震とう(2021)と何度も故障に見舞われています。故障続出の理由として、一つの故障をかばったことによる負担で別箇所を痛め、そのけがをかばい、また違う箇所を故障と負の連鎖に陥っている可能性も考えられますが、こうした経緯もあってか今回のスピード復帰に複雑な思いを抱いているファンも少なからずいるようです。もちろん故障が完治した上での復帰なら何も問題はないのですが、治り切ってないのに無理して復帰したという形ならそれだけ再発のリスクなども高くなりますので…」(野球ライター)
故障当初の報道では、新庄剛志監督が「なかなか治らないです、脇腹は」と早期復帰は厳しいという見方を示したことも伝えられていた近藤。それを覆したのは本人が懸命に回復に努めた結果であることは間違いないが、まだ慎重に時間をかけた方がいいという見方も少なくないようだ。
文 / 柴田雅人