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大相撲、格上下した力士に「期待外れ」解説が苦言のワケ わずか4秒で勝利も、逃げ腰の相撲にファンも失望

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 12日に行われた大相撲5月場所5日目。今場所3勝目を挙げた小結・豊昇龍の相撲内容がネット上で物議を醸している。

 前日まで「2勝2敗」の豊昇龍はこの日、同じく「2勝2敗」の関脇・若隆景と対戦。同じ勝敗の三役同士がぶつかるとあり、ネット上には「手に汗握る真っ向勝負が見たい」と熱戦を期待する声も挙がっていた。

 ところが、迎えた一番は立ち合い直後に右に変化した豊昇龍が、出足をすかされ体勢を崩した若隆景を送り出しで下すというあっけない結果に。わずか4秒ほどで取組が終わった後、この日NHK中継で正面解説を務めた北の富士勝昭氏(元横綱)は「ちょっと期待外れですね」と立ち合いまともに当たらなかった豊昇龍に厳しくコメント。直後には向正面解説・西岩親方(元関脇・若の里)も「残念ですね。勝ちたい気持ちは分かるんですけど」と豊昇龍に苦言を呈した。

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 豊昇龍の相撲を受けて、ネット上にも「上位力士同士の熱いぶつかりあいを期待してたから残念」、「変化は反則じゃないし勝ちは勝ちなんだが、やっぱりなんか拍子抜けだな」、「こうやって楽して勝っても今後には繋がらないんじゃないか」と失望の声が寄せられた。

 一方、「何度も変化食らう若隆景の方が問題では」、「簡単にすかされた若隆景も悪い、この日までに2回変化で負けてるのに」、「若隆景はここまでの2敗から何も学んでないように見えたな」と、若隆景側にも問題があったと指摘するコメントも多数見られた。

 「今場所の若隆景は2日目の平幕・玉鷲戦、4日目の小結・大栄翔戦で黒星を喫していますが、玉鷲戦は突き押しの攻防中に右に変化されそのまま地面にバタリ。大栄翔戦は立ち合いから土俵際に追い込まれた直後に後ろに動かれ敗戦しています。このこともあり、5日目の取組については変化を仕掛けた豊昇龍ではなく、今場所既に2度変化で負けているにもかかわらずまともに食らった若隆景の方が悪いとみているファンも少なからずいるようです。加えて、豊昇龍は幕内力士の中では比較的立ち合い変化を多用する部類の力士という点も、対応できなかった方が悪いと意見が若隆景に寄せられる一因になっているものと思われます」(相撲ライター)

 先場所を「12勝3敗」で制した若隆景にとって、今場所は大関とりへの足固めを狙う大事な場所。変化に弱いままならここから星も伸びないことが予想されるが、ここまでの3敗を反省し今後星を持ち直すことはできるのだろうか。

文 / 柴田雅人

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