私は昔から自分にコンプレックスを持っています。大きい鼻とニキビ跡が残る肌…。そのせいで恋愛にも積極的になれずにいました。だから、そんな私を好いてくれた元カレにはとても感謝していました。―――それなのに、あんな理由で近づいていたなんて、と悲しまずにはいられません。
>>禁欲中に寝ながら彼女を襲ってしまった性欲おばけの男~本当にあった怖い彼氏~<<
彼との出会いは合コン。合コンなんてキラキラした女性が行くものだと思っていたのですが、その日は、どうしてもと友達にお願いされ、初めて参加しました。4対4で行われたその合コンでは、彼が一番のモテキャラ。みんな彼を狙っているのを感じました。私なんかと思って隅の方で聞き役に徹していましたが、彼はそんな私にたくさん話しかけてくれたのです。ちょっと顔の距離が近すぎるのが気になりましたが、パーソナルスペースの狭い人なんだろうなくらいにしか考えていませんでした。
その後、私たちは仲を深め、お付き合いがスタート。私にとっては初めての彼氏なので、手を繋ぐにしてもキスにしても何もかもが初体験でした。そして、何回目かのお泊りで、ついに彼と身体を重ねることに…。途中で「息ハーッてして」と言われたのだけは、なんのことか分かりませんでしたが、彼が気持ちよさそうに果てたので私も嬉しくなりました。
その日の夜、2人でお酒を飲みながら彼の初体験について話しました。彼は結構酔っていて饒舌になっていました。だから、言わなくていいことまで言ってしまったのだと思います。
「初めてHした彼女の息が臭すぎた。その匂いを嗅ぎながらイったから、それ以降ハマっちゃって、口臭がキツイ人としかHできないんだよね」
それはつまり、私も口が臭いということ。私がびっくりして固まっていると、彼は慌てて謝ってきましたが、もうあとの祭り。彼が私を選んだのは口臭が理由なのだと思うと、悲しくて悲しくて立ち直ることはできず、別れを告げました。
それ以降、口臭ケアに気を付け、今では新しい彼氏ができたので、そういった面では元カレに感謝しなければと思います。
写真・Rodrigo Amorim