車に朝まで閉じ込められて～女がドン引く瞬間～

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　小説や映画などで、「伏線を張る」と言われる行為がある。真帆さん(仮名・28歳)が以前親しくしていた男性は、日常から伏線を張るのが好きなタイプだったそう。それが、ある悲劇をもたらしたのだとか。

　「彼と初めて食事をした時。胸もとにチェリーのマークの入ったTシャツを着ていたんですね。ダサいな…と思ったんですが、後で理由が分かりました。お店でコース料理を食べたんですが、最後に出てきたスイーツが、サクランボを使ったものだったんです。

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　また別の日、映画を観に行った時です。彼が今まで見たことないニット帽を目深に被っていたんですね。映画は不良を題材にした内容で、とても面白かったんです。見終わった後でした。彼がニット帽を取ると、金髪になっていて、主人公と同じ髪形をしていました。そういう伏線を張るのが好きな男性でした」

　そして後日、彼女は誕生日を迎える。会う約束をしていたのだが、絶対何かしてくると、彼女も心構えはしていたそうだ。

　「駅で待ち合わせをしていると、彼が車でやって来ました。その車というのが、私の好きな映画に出てくる車だったんです。わざわざ借りてきてくれたんですね。そう言えば少し前に、映画を見返しておくように言われていたのを思い出しました。

　その後、映画に出てきた場所をいろいろ巡りました。ところが、途中で渋滞にハマってしまい時間がどんどん過ぎ、深夜になりました。翌日は仕事だったので、“もう帰ろう”と言ったんですが、最後まで行きたいと聞かないんです。結局、車に閉じ込められ、朝まで付き合わされました。彼は、誕生日を祝うよりも、伏線を回収することを重視しているように感じました」

　その後、彼と会う約束をしてものの、当日にドタキャンを食らったそう。それも何かの伏線だと思ったそうだが、そのまま一切連絡がなくなったんだとか。

写真・TCtroi