機体は「ドーン」という大きな音とともに爆発。胴体や翼などが四散し、運転席近辺は跡形もなく吹き飛んでしまっていた。
このセスナは高知県で観光事業を営む会社経営者がチャーターしたもので、2週間ほど前からこの空港に停泊していた。
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爆発した時間帯が深夜ということで、セスナには搭乗者はおらずけが人はゼロ。また旅客機にも影響はなく翌日には通常通りフライトできた。
当初、セスナの爆発は自然発火とされたが、機体を確認するとどこにもおかしな点はなく、警察は放火との見方を強めたという。
そして事故から2日が経過した10月5日午後11時頃、高知県警のパトカーは国道を走る奇妙な自家用車の行方を追っていた。
この自家用車は、走行中にダイナマイトに火をつけて窓から道路へ投げ捨てるなどの危険行為を繰り返しており、通報を受けた警察がマーク。追われていることに気が付いた自家用車は警察の検問を次々に突破して逃走したがとうとう捕まり、署へと連行された。
この自家用車を運転していたのは19歳の少年。しばらくして彼は2日前に発生したセスナ爆発事件も自分の仕業であったことを自白した。
警察の調べによると、市内に住むこの少年は9月19日に遺書を残し家出していた。その後、彼がどのような生活をしていたのかは不明だが、精神的に不安定になっており、盗んだ車を運転し市内をふらついていた。
やがて、金に困り銀行強盗をするため工事現場から58本のダイナマイトを手に入れたが、銀行強盗をする勇気が持てず、代わりに空港で爆破テロをしようと思いついたという。
そして少年は空港へ忍び込みセスナ機を爆破させた、というわけだ。
だが、空港での無差別爆破テロは一歩間違えれば多くの人間を傷つけることにつながる大犯罪だ。少年は逮捕され厳しい罰を受けたという。