番組では今春キャンプ(2月1~25日)を一軍メンバーとして完走した秋広が、オフシーズンに行った増量の効果やキャンプで重点的に行った取り組みについて語る模様を放送。秋広は「理想は後ろの軸足で打つこと」という考えの下、スイングの際に頭が前に突っ込んでしまう癖の矯正に努めたことなどを話した。
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その中で、秋広はかつて松井秀喜氏(元巨人他)らが背負った背番号「55」を今季から自身が着用していることについて「今はそのようなレベルの選手ではない」と自身を“酷評”。続けて、「まずは初ヒット、初ホームラン、初打点というところを一歩目の目標として、今はそこを目標にやっています」と堅実な目標を掲げた。
巨人の背番号「55」は松井氏が1993~2002年にかけて着用し、同期間に332本塁打を放つなど大活躍したことから、チームにとって特別な意味を持つようになった番号。球団は秋広が松井氏のようなスラッガーに大成することを期待し、2014年以降空き番となっていた同番号を昨オフに与えたが、本人は現時点では「55」番は分不相応だと考えているようだ。
この秋広の発言を受け、ネット上には「プロ1年目終えたばかりなのに55番は早くないかと思ってたけど、本人も自分はまだまだって考えてるのか」、「期待先行で渡されたわけだから、番号と実力が釣り合ってないと感じるのは当然といえば当然」と同調の声が寄せられた。一方、「大田(泰示/DeNA)みたいな重圧を抱えそうって不安が現実になりつつある気がする」、「あんまり55番について話振らないでほしい、前任者みたいにかなりの負担になるリスクもあるし」といった今後への懸念も多数みられた。
巨人の背番号「55」は秋広以前は大田がプロ1年目の2009年から、2013年にかけて着用したが、この間はわずか2本塁打しか打てず。結果を出せなかったからか2014年からは背番号が「44」番に変わったが、同年から2016年にかけ計7本塁打と芽が出ないまま2016年オフに日本ハムにトレード移籍した。移籍後は昨季までに計65本塁打と主力に成長しているが、本人は「55」番着用時代について「早く松井さんのような大打者にならなければという焦りと、周囲からの期待の大きさに押しつぶされそうでした」とかなりの重圧を抱えていたことを後年に明かしている。
「大田は身長188センチ・体重90キロの体格や高校通算65本塁打をマークしたことから、次代の大砲になると球団に見込まれプロ実績は皆無ながら『55』番を与えられました。一方、秋広は身長200センチ・体重95キロと大田を体格で上回っていること、昨季二軍で8本塁打と爪痕も残していることなどから大田以上の素材と評価するファンは多く、球団も同様の考えから『55』番を与えたものと思われます」(野球ライター)
「55」番への変更後から、多くのファンやメディアに大砲としてのブレークを期待され続けている秋広。ここまでは実戦9試合で打率「.316」と好調が続いているが、今後大田のように「55番」の重圧に苦しむ展開を危惧しているファンも少なくないようだ。
文 / 柴田雅人