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とんねるずにヒロミ、ショーパブで腕を磨いた大成タレントはこんなにいた

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ヒロミ

 劇団ひとりが監督を務めたNetflixのオリジナル映画「浅草キッド」が、国内の総合ランキングで首位に輝く大ヒットとなった。ビートたけしと亡き師匠の深見千三郎さんの師弟愛を描いた同作。たけしがアルバイトをしていたストリップ劇場のフランス座(現・浅草フランス座演芸場東洋館)が舞台になっており、“ショー芸人”として苦闘する日々も描かれている。

 ​>>問題騒動の余波でテレビから消えた芸人たち アメトークでの発言で解散、事務所退社の芸人も<<​​​

 注目されるのは、芸人とショービジネスのかかわりだ。くしくも先日、最年長M-1王者となった錦鯉・長谷川雅紀も地元の北海道に住んでいた20代の頃、ホストクラブでホストをしていた。芸人のタマゴは、話術や盛り上げ術を会得することができ、時間の融通も利く艶っぽい世界で修業することが多いのだ。

 記憶に新しいところでは、ものまね芸人のりんごちゃん。ぶりっ子ボイスから豹変して武田鉄矢、HOUND DOGの大友康平などの男性声になる芸風でおよそ2年前に大ブレイクした“彼女”は、東京・銀座8丁目にあるニューハーフショーパブ「Corvette.」出身。ショーダンサーとして収まった写真は、店のSNSに残っている。

 対して、西のニューハーフショーパブ・クイーンははるな愛。地元の大阪に住んでいた頃、ミナミ(心斎橋)の「冗談酒場」でバイト。のちにキタ(梅田)の「Tootsie」に移籍し、関西発のニューハーフアイドルとしてローカル番組で引っぱりダコとなった。2007年、友人の藤原紀香の結婚披露宴の二次会で松岡亜弥のものまねを披露すると、出席していたテレビ関係者の目に止まり、世に出るチャンスを掴んだ。

 同じく西のショーパブ出身には、漫才師のテンダラーもいる。94年にコンビを結成した白川悟実と浜本広晃は素人時代、ショーパブ「アラン・ドロン」に勤務。白川は梅田店、浜本は難波店の主任だった。130席あった店内でイベントをすることになった時、即興で組んでネタを披露。爆ウケした快感を忘れられず、プロになった。今では、ビートたけしのお墨付き漫才師。「THE MANZAI」の11年と12年のファイナリストだ。

 さらに遡り、昭和の時代に多くの一流有名人が訪れたことで知られる赤坂の高級レストランシアター「コルドンブルー」で腕を磨いたのは、清水アキラやシティボーイズ(大竹まこと、きたろう、斉木しげる)。豪華レビューの幕間のお笑い部門では、おぼん・こぼん、とんねるず(石橋貴明、木梨憲武)もステージに立っていた。

 「その時代に、六本木イチと言われた『バナナパワー』に出演していたのはダチョウ倶楽部。寺門ジモンさんは、新宿で水商売をしていたヒロミさん、デビット伊東さん、ミスターちんさんをスカウトして移籍させると、それが『B21スペシャル』として大ブレイク。ダウンタウン、ウッチャンナンチャンと肩を並べるアイドル芸人になりました」(芸能ライター)

 現在のように芸人養成学校がない時代は、たけしのように師匠から芸を盗むパターンと、水商売でのし上がるパターンが主流。この先のバラエティ界を支える令和芸人は、どんな手法で世に出て、成功例を生み出すか。

(伊藤由華)

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