3月放送の『スッキリ』(日本テレビ系)の中で、アイヌ民族の女性をテーマにしたドキュメンタリー作品を紹介した際、アイヌに関する不適切表現をしたことが大炎上。関連団体のみならず政府からも抗議が寄せられ、BPO(放送倫理・番組向上機構)は、同番組に放送倫理違反があったと判断した。
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そんな渦中の人・脳みそ夫は、現在まで『スッキリ』ばかりか、常連だった同じ日テレ系の『ウチのガヤがすみません!』からも姿を消した。
女性お笑いコンビ・Aマッソは2019年のライブで、女子テニスの大坂なおみ選手に必要なものを聞かれて、「漂白剤。あの人日焼けしすぎやろ!」と発言し、これまた批判。コンビが所属するワタナベエンターテインメントはホームページ上で、「著しく配慮を欠く発言を行った」ことについて謝罪。Aマッソもそれぞれ直筆で謝罪コメントを発表したが、大坂選手の名前が一切入ってなかったことから再炎上。鎮火までに時間がかかった。
“とばっちり”に遭った例も。東京オリンピック開閉会式の演出担当だった元ラーメンズ小林賢太郎氏が、過去にユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)をコントの題材にしていたとして解任された。その影響で、かつての相方だった片桐仁も謝罪。片桐はその後も映画作品には名前を連ねているが、テレビの地上波から遠ざかっている。
人種・民族差別ではないが、こんな例もある。2019年2月放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の括り「高校中退芸人」の中で、女性コンビ「ソノヘンノ女」のメンバーで、大阪・西成出身の“とも”が、大阪府立西成高校について「窓がガラス素材でない理由は、割る人が多いから」「トイレットペーパーを職員室に取りに行く理由は、盗まれるから」などとトーク。これに西成高校、大阪府教育委員会などが抗議し、番組、そして本人が謝罪した。『ゴッドタン』(テレビ東京系)などで売れかけていたが、昨年1月コンビは解散し、所属事務所グレープカンパニーも辞めている。こうした背景にはタレントの無知もあるが、起用する側や、受け入れる側にも大いに責任があるだろう。