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オリックス・中嶋監督、ヤクルト守護神の攻略法を掴んだ? 選手らが打席で見せた気になる動きとは

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 新型コロナウイルスの影響だろう。両監督の脳裏に「延長戦」の選手起用のシミュレーションはできていなかったようだ。

 日本シリーズ第5戦(11月25日)は、9回表、代打・ジョーンズの一発でオリックスが勝利した。星勘定では先に3勝を挙げているヤクルトがまだ有利だが、中嶋聡監督は「次(第6戦)は山本(由伸)!」と先発投手を堂々と明かしたところから、「シリーズ制覇できる」と思っているのだろう。

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 「ヤクルトは5対5の同点で迎えた9回に、守護神のマクガフを投入しました。オリックスも代打の切り札と言っていいジョーンズを使いました。奇しくも、両監督とも『ここで決着をつける』と同じことを考えていたのかもしれません。延長戦のことは考えていなかったのでは」(プロ野球解説者)

 今季のペナントレースは新型コロナウイルスの感染防止の観点から、「延長戦ナシ」の特別ルールで行われた。

 しかし、日本シリーズは違う。例年通り、「12回まで」の延長戦が行われる。

 9回で決着がつかなかった場合の投手継投策、代打策などを考えていなかったのでは? ヤクルト・高津臣吾監督はディフェンスの切り札であるマクガフを9回に投入した。すでに先発の原樹理を含め、5人の投手を使っていた。6人目のマクガフを出した時点で、ベンチ登録している残りのピッチャーは3人。前日に好投した清水昇と、スアレス、金久保優斗だ。金久保は今シリーズでまだ登板がない。スアレスはともかく、未登板の若い投手を一球が命取りになる延長戦の場面では使いたくないはずだ。

 オリックスサイドにも「延長戦突入後の不安」はあった。

 「9回の同点の場面でジョーンズを代打で起用しました。その9回表の攻撃が無得点に終わっていたら、すでにモヤも代打で使ってしまい……」(前出・プロ野球解説者)

 両チームとも“9回総力戦”の雰囲気が染みついていた。

 延長戦対策ではないが、こんな情報も聞かれた。

 「オリックス側はマクガフに対し、何か攻略法のようなものを掴んでいるのかもしれません。第4戦も投げ、この時は無失点に抑えてくれましたが、彼の武器であるカットボールを簡単に見逃していました。直球に対しても、どのバッターも前方の足を踏み込んで打っています」(球界関係者)

 昨年の日本シリーズは、11月25日に決着がついた。新型コロナウイルスの影響でペナントレースの開幕が大幅に遅れたためだが、今年の11月25日は「第6戦へ」を告げる日となった。1点を争う攻防を続いており、見応えのある試合ばかりだが、「寒い」。ドーム球場でも試合中盤以降になると、「もう一枚着ておけば…」という肌寒さだ。これも、新型コロナの影響でスケジュールが遅れたためである。

 第6、7戦は屋外の「ほっともっとフィールド神戸」が舞台となる。勝敗のカギは“防寒”かもしれない。(スポーツライター・飯山満)

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