昭和40年代、茨城県のある小さな高校の教室で残忍な殺人事件が発生した。
この高校は生徒が1〜3年合わせて100人程度しかいない学校で、同じ教室に様々な年齢の高校生がいる状態であった。
その日は、20代の若い教師が担当する数学の授業で、とても騒がしかったという。
「いつものことだ」と思い、教師は生徒に背を向け黒板に板書をしていたのだが、その日はどこか雰囲気が違った。先生が生徒たちに背を向けて数十秒。「ギャー」という生徒の悲鳴とともに、机が倒れる音がした。驚いた先生が振り返ると、1人の生徒が血を流して倒れていた。
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「おい!大丈夫か!」と先生が近づいたその時、違う生徒が教室から逃走した。学校を飛び出したが、教師陣が慌てて追いかけて捕まえることに成功。生徒は血の付いたナイフを握っていたという。
刺した生徒は警察へ連行され、刺された生徒は病院へ搬送されたが数時間後に死亡が確認された。
刺された生徒は高校3年生のA君、ナイフで刺したのは高校2年生のBで学年は違うが机は隣同士だった。
この学校は1〜3年生が一緒の教室で勉強していることもあり、上級生と下級生の上下関係が強く、トラブルが絶えなかったという。
日頃から続いていたという、上級生A君からの嫌がらせに耐えきれなかった下級生のBは護身用のために数日前からナイフを学校に持ち込んでいた。何かあれば怪我をさせようと狙っていたのであろうか。
1〜3年が同じ授業を受ける合同授業の欠点がこの事件で明らかになった。教師たちに残された課題は非常に大きかったという。